容疑者Xの献身のレビュー・感想・評価
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愛をテーマにしたサスペンス
湯川の大学時代の友人で、湯川が天才と表する石神のトリックには見ている人はほとんど気づかずに終盤を迎えたと思う。
石神の用意周到ぶりぶりが目立っていて、ストーカーのところも、え!!と思ったが、ストーカー行為の事実を作るための工作だったとわかって、なるほど、、と思った。
愛が一つのテーマになっていて、冒頭の湯川と内海の会話のくだりがその伏線だったんですね。石神が好意を寄せている人を何が何でも守るという姿勢がいじらしかった。冷静沈着な石神がラストで泣き叫ぶところは胸を打った。松雪泰子さんの、儚げな美しさもよかった。ああゆう方とけっ○○したかった(自主規制)。
湯川の務める大学は一橋大学を撮影場所としています。私の母校でして、すぐ気づきました。うん十年前と変わらぬ趣ある建物を懐かしく拝見させて頂きました。
愛を
ありえない、わからない、おもしろい・・・
TVシリーズは未見のままでしたが、土曜プレミアム『ガリレオΦ(エピソードゼロ)』を何気なく見て、「おもしろい!」と思い立って映画館へと直行しました(2008年の話)。原作者東野圭吾もそうですが、主人公である“ガリレオ”こと湯川学の理系頭脳のユニークさに惹かれてしまったためです。そして、バットマンの名をタイトルから外した『ダークナイト』のように、ガリレオの名を外したタイトルに期待も抱いていました。
反面、不安といえば素人を煙に巻くような難解な兵器なんかが出てくるんじゃないかと予告編のシーンがあるんじゃないかと・・・しかし、それは冒頭だけ。むしろ物理学的なトリック解明なんてのは一切なく、重厚な論理思考で人間ドラマを探るような内容でした。こうなってくるとTVシリーズも見たくなったきましたけど、各タイトルだけから想像すると『怪奇大作戦』みたいだ・・・
湯川学(福山雅治)が主人公であることは間違いないけど、本作では湯川とは学生時代の友人でもある数学の天才・石神(堤真一)と花岡靖子(松雪泰子)が中心になっています。殺人事件をきっかけに石神の所在を知り旧交を温めるシーンが印象的で、学者肌の二人が酒を飲んでも学問を語るところがいい。四色問題も気になるところですが、「仮説、実証、真実」をとる物理学と頭の中で展開する数学という方法論の違いも興味深い。
東野圭吾が悲願の直木賞を受賞した小説ですが、「本格ミステリ・ベスト10」で1位を獲得したことに「本格推理小説ではない」といった論争も起こったりしていて、ミステリのジャンル分けにも興味が出てきました。調べてみると、観客・読者には最初から犯人がわかっていることから“倒叙”と呼ばれる手法であり、アリバイ崩しの謎解きを加味したものと言えるのかもしれません。そして、「幾何と思わせて・・・」といった台詞通りのコペルニクス的発想の転換!そんなのガリレオしかわかんない。
いやはや、泣かされました。終始暗い表情の堤真一に感情移入してしまいました。押入れに見えたコタツのコードから最後の手段は想像できたんですけど、ストーカーに思わせる行為やどこまでが真意なのか掴みづらかった。最初は高校教師なんだから安泰だろ!と羨ましく思ってしまったことを反省してしまいました・・・純粋に数学が好きだったからこそ思いつめてたこともわかり、“献身”という言葉も重くのしかかってくるのです。堤、松雪の演技は最高でした・・・
【2008年10月映画館にて】
俳優冥利に尽きる映画ではなかろうか
この映画で私は一発で何ていう名前か知らないけど容疑者 X をやったあの俳優が好きになった感がある。この映画は何と言っても原作が優れていてとても面白いサスペンスになってた。サスペンス映画の脚本を考えるとき原作が複雑すぎるとちょっと映画では客がついていけないものがある。のだがこれはある程度単純なトリックで映画を見ながらでも考えれば解けるというところが面白いと思う。人間ドラマも東野圭吾か作品に非常に多い家族ネタがこの作品では抑えられていてよかった。犯人とヒロイン犯人と探偵の人間関係がとても良く描けていたと思う。
東野圭吾作品にはいいものがいっぱいあるのでうまく プロデュースをすれば日本映画が世界に通じる起爆剤きっかけにもなり得ると思うのだがな映画会社はそういうことをする気が全くないらしいのが残念だ
究極の愛
事件の真相がわかっても誰も幸せになることはできない、それがわかっていても湯川は真実を明らかにした。
石神も事件の真相が明らかになることはないと絶対の自信を持っていた、ただ人間の感情は数学のように論理的ではない。花岡が罪の意識に耐えられなくて自供することは想定外のことであり、石神には到底理解できないことであった。人間の感情とはそれほど複雑なものである。
自分が人生に絶望していて全てを投げ出そうとしていた時に、花岡親子に救われた。花岡親子からすると身に覚えのないことであるが、石神からするととても重要なことなのだ。
自分が犠牲になってもでも、殺人を犯してでもこの親子を救いたい、まさに献身的な究極の愛が描かれている。
よくできた物語、素晴らしすぎる演技
全くトリックに気づかなかった。
松雪泰子、堤真一の演技流石すぎました。
最後の感情が溢れ出すシーンでは、二人の心の叫びに私まで胸が苦しくなった。
ガリレオで有る必要はない
テレビドラマ、ガリレオシリーズの一端として見始めたけど、想像していたのとは違い堤真一の映画だった。
素人の私にはこの事件に数学とか物理とか殆ど関係ないんじゃないかとしか思えないが、隣に住む母娘を守りたいという石神を演じる堤真一はとにかく素晴らしい。
実に面白い! これは原作が素晴らしいんだと感じます。流石は超人気作...
実に面白い!
これは原作が素晴らしいんだと感じます。流石は超人気作家東野圭吾。
私はドラマは知りませんが、この映画の主役は福山雅治ではないですね。
堤真一、松雪泰子、この演技派二人が主役の物語です。真相はちょっと…の感ありですが、それさえも納得せざるを得ない素晴らしい演技でした。お見事!
全体的に良かった
全体的には良かった。特に脚本がよく、事件発生までを短くまとめ、そのあとも飽きさせず全体の流れを運んでいく手腕はすごいと思う。原作からカットされたシーンもあり個人的にはカットしてほしくなかったところもカットされていたが致し方なしかもしれない。ただ、それを承知で苦言を呈するとするなら、石神の教師の面をもっと描いてほしかったなと思った。演出はまずまず。ただ、「技師」が殺されていつもの通勤コースにいないという伏線はともすればトリックが気づかれてしまう危険性があるように思えたのであれほど露骨にベンチを写さなくてもいいと思う。
俳優の演技は可もなく不可もなくで堤が頭ひとつ飛び抜けていた。ただ、脚本の責任でもあるが石神がただの暗い人になりがちなのが残念。もっと愛情を感じさせる演技、脚本がほしかった。最後の石神の号泣シーンは感動した。
結末の驚きと、切なくもやりきれない人生
堤真一の切なくも哀しい人生の結末。やり切ることが彼の本当の望みなのだろうか。福山雅治と追い込まれる堤真一。最期までどんな展開が待っているのか分からないところが面白かった。
広島市映像文化ライブラリーの美術監督の部谷京子さんの映画特集で見ました。
二人の天才
ガリレオをちゃんと観たのはドラマじゃなくて、この映画でした。
以来、ドラマにもはまってしまいました。
キャラクターがいいですね。
湯川をして天才と言わしめる石神。
裏の裏という展開が見事なストーリーでラストの堤さんの演技が印象的でした。
何度観ても物悲しさはありますが秀逸な物語だと思います。
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