「悪質なトリック」容疑者Xの献身 久坂玄瑞さんの映画レビュー(感想・評価)
悪質なトリック
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普段、邦画のサスペンスは観ないけれど、これはひどかった。
冒頭で、子供がDV父を過って殺してしまった時点で救急車か警察を呼ぶのが正しいモラルある人間の対応だ。
罪は軽いだろうが、きちんとつぐなうべきである。
子供の心理的なケアなども含めて悪質な隠蔽を行うことがどれ程子供のトラウマになろうか。
仮にどうしてもお隣さんを助けたいなら、ラストで犯人の供述によってようやく死体が上がったように、ただ全部自分で罪を被る覚悟で死体遺棄をおこなえばよろしい。
住所不定で身寄りのない素行不良な親父が蒸発しても誰も気にしない。
ホームレスの生命を虫けらの如く扱い、警察に対して挑戦的なトリックを仕掛ける陰湿な数学者には怒りを覚える。
しかし、頭がよいが、常人には意味不明の難問に取り組む常識のないバカというキャラクターは世間一般の数学者のイメージとあっているかも。
こいつは死刑でよい。
福山さんは物理学者である意味があるのか不明だが、登山のシーンで、「実に面白い」とか言ってる姿が気取った学者がはじめて山にのぼるって感じで笑えた。
主役は物理学者という設定だが、アメリカのリアリティーのある科学捜査系のドラマや映画を期待してはいけない。
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