劇場公開日 2008年4月26日

「芦原妃名子先生を偲んで」砂時計 野川新栄さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5芦原妃名子先生を偲んで

2024年2月11日
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鑑賞方法:VOD

悲しい

幸せ

萌える

2024年1月29日に栃木県日光市にて50歳で他界
警察の捜査で自殺と断定
彼女が佐藤秀峰先生のような性格ならこんなことにはならなかっただろうに
出版社やテレビ局や脚本家を責める気は全くないが有能で繊細で責任感が強い漫画家が自ら命を断ち無能で無神経で無責任な連中がのさばるそんな世の中は許せない

2008年公開作品
初鑑賞
原作未読
美山加恋→佐藤めぐみが主演した連ドラ未鑑賞

監督と脚本は『修羅雪姫』『BLEACH』『キングダム』の佐藤信介

粗筋
1995年
両親が離婚し母と共に母の実家の島根に引っ越してきた水瀬杏
北村大吾に誘われ駄賃目当てに月島家の家業を手伝うことに
一方で彼女なりに懸命に夫を支え頑張った結婚生活もやがて破綻し心身共に疲れ果てていた母美和子は自殺した
それを知った東京に住む父の正弘は杏を迎えにきた
杏と大吾はすっかりと恋仲になったが家庭の都合上しばしの別れになった
東京の高校に進学した月島藤と再会した杏はキスをされる
藤も杏に恋をしていた
夏休み島根に戻ってきた杏は大吾と結ばれる
藤は行方不明になり大騒ぎになる
藤の妹椎華は大吾が好きだったりする
藤は家出して新宿歌舞伎町で下働きしていた
やがて遠距離恋愛がうまくいかず杏と大吾の仲は自然消滅
それから10数年後
杏は佐倉圭一郎なる者と婚約した
しかし母の自殺も隠していた秘密主義の杏を佐倉は嫌い婚約は解消することに
杏は島根に戻り母と同様に自殺を図ってしまう

『セクシー田中さん』と比較すると地味な内容
とはいえ甘酸っぱい少女漫画の王道
なぜか少尉と編集長を思い出す

原作の巻数からすると2時間以内の映画作品にまとめるには少々無理があったかもしれないが有能な佐藤信介監督だけにそれなりによくまとめた感はある

なんやかんやで『僕らがいた』同様ハッピーエンドに終わって良かった

芦原妃名子先生って島根じゃなくて兵庫出身なのね

池松壮亮当時18歳くらい
若い!かわいい!瑞々しい
今と発声が全く違う
あの独特の喋り方じゃない
きっとこの頃はまだ童貞なんだろうな
まっ別にどうでも良いけど

夏帆当時17歳
当時は美少女
今はまああれだけどそれはそれで良い
彼女に限らず幼女以外ツインテールはやっぱりアホっぽくみっともない
ポニーテールが良い

大吾の父を演じた赤堀雅秋が映画出演の緊張のためか演技がど下手くそだった
一応俳優もやってるが本業は舞台の劇作家
しゃーない

島根県大田市にある仁摩サンドミュージアム
1番の売りは世界最大の砂時計「一年暦」
お隣鳥取の砂丘に対抗意識を燃やしたのかどうかそれは自分にはわからない

島根県では指輪じゃなくて砂時計なのか
安上がりで良いね

配役
中高生時代の水瀬杏に夏帆
のちに大吾と結婚する水瀬杏に松下奈緒
中高生時代の北村大悟に池松壮亮
のちに杏と結婚する北村大吾に井坂俊哉
中高生時代の月島藤に塚田健太
中高生時代の月島椎香に岡本杏理
月島藤の妹の月島椎香に伴杏里
杏の母の植草美和子に戸田菜穂
杏の父の水瀬正弘に風間トオル
杏の母方の祖母の植草美佐代に藤村志保
杏の元婚約者の佐倉圭一郎に高杉瑞穂
杏が東京に戻った時の高校のクラスメートに朝田リカに倉科カナ
近所に住んでいる滝田にト字たかお
大悟の父に赤堀雅秋
大悟の母に立石凉子

芦原妃名子先生は自殺したがこの作品を見るにつけ色々と考えさせられるのだ
なにも死ぬことないじゃない
だって佐藤秀峰先生はまだ生きているじゃないか!
1人じゃない
しゃんとせえ
しゃんとせえ

野川新栄