パリ、恋人たちの2日間のレビュー・感想・評価
全4件を表示
好き嫌いが出る作品なのかな
フランス人の彼氏と観ました。
そうそうフランス人ってこんなんだよねとか、フランス人の喋る英語ってこんなんだよね、というところは一人で笑いました。(笑)
カップル二人の会話が面白く、最後まで飽きません。
脚本、監督、音楽、編集、主演を担当したジュリー・デルピーは本当にすごい。
マリオンのセリフは、私が言いそうなことが結構あって面白かった(笑)
映画紹介では、二日間のドタバタ、と書いてあるのでもっと大変なことがあるのかと思ったら、意外と軽かった。
こういう作業を繰り返して、カップルは関係を深めていくのよね、と思います。
マリオンの行動に共感でき、下ネタに笑えるかで好きか嫌いかはっきり分かれるようですね。
ラストの、毎朝その人のくしゃみで起こされても、他の誰とのキスよりもそのくしゃみがいい人がいる、みたいなセリフを、私の彼がいいねえと言っていました。
ただ、次作ではこの二人が離婚していることを考えると、悲しくなってやっぱり永遠の愛なんてないのかしら・・・と考えてしまいあまりラストを楽しめなかったです。
ずっと幸せで終わって欲しかった。
映画自体は期待していたものよりとてもよく、また観てみたいなあと思います。
フランスでは、元恋人と付き合うの
映画「パリ、恋人たちの2日間」(ジュリー・デルピー監督)から。
フランス人は、フランス語に誇りを持っている。
こう言えば聞こえはいいが、
同伴者が、フランス語はまったくわからないと知ると、
その人を除いて、早口のフランス語で会話をし、
とんでもないことでも平気で口にしているようだ。(汗)
いろいろな会話をメモしたが、ここでは書けないような
しもネタまで、平然と口にする。
今回はその中でも、まだマシなフレーズでご勘弁を・・。
「フランスでは、元恋人と付き合うの」
でも「どうせ、わかりっこないから」が前提の会話は、
相手の語学能力を見下していて、ちょっと怖い気がする。
わからないフリをしているが、実はわかっているかも。
「顔が悪い分、頭で勝負よね」・・なんて、
本人の前では、絶対言わないよねぇ。
ただし、これが映画の世界だけであって欲しいと願っている。
お母さんの秘密にびっくり!
機知に富んだコメディはいつだって大歓迎です。
主演のマリオンを演じたジュリー・デルピーが脚本と監督。
彼女がユーモアを好きだなんて、驚かされて嬉しくなってしまいます(なにしろ以前見た「トリコロール・白の愛」ではきつい印象を抱いたものですから)。
アメリカ人のジャックとフランス人のマリオンは旅先からニューヨークへ戻る途中、彼女の実家があるパリで2日間を過ごすことに。
独りよがりでナイーブなジャック。そんな男が彼だなんて気の毒なマリオン、と思うのも一瞬のこと。
二人が出歩く先に現れるのは、元彼、元彼、元彼。
タクシーに乗れば運転手はひとり残らず危ないやつで、アメリカ人が大嫌い。
マリオンの父親は歩道に停めた車を傷つけて喜ぶ変わり者だし、母親はプライバシーの概念なし。
ゲイに言い寄られ、泥棒に間違われ、フランス語が分からないジャックのストレスはたまるばかりです。
そしてマリオンの切れること、切れること。
ここにいたってジャックはマリオンのことを全然分かっていないことに気づきます。
遅かったなあジャック君。
またひとり気の毒な男が増えてしまいました。
お気に入りのシーンをひとつ。
「パリでどこを見たい?」という家族の質問に、ジャックは「ジム・モリソンの墓」
その瞬間いやな沈黙が流れるのですが、映画後半で母親(デルピーの実の母)が明かすその理由にびっくりしますよ。あまりの事実に呆然。
すごいお母さんなのでした。
デルピーは「白の愛」でもけっこう危ない女を演じていましたが、今回の役どころはそれより数段上。やりたい放題やったという感じが伝わってきて、思い切りの良さに拍手。
監督ジュリー・デルピー、万歳!!
女優が監督と主演をこなすと聞いてちょっと嫌な予感がしたのですが、まったく杞憂でした。
NY在住のカップル、アメリカ人のジャック(アダム・ゴールドバーグ)とフランス女・マリオン(デルピー)。
映画はべネチアでのバカンス帰り、マリオンの実家があるパリに二人が立ち寄るところから始まります。
マリオンの実家滞在中ジャックは、うさぎ料理や罵倒仕合のようなパリ式のコミュニケーション、自由度の高い貞操観念などに度肝をぬかれます。
旅先のカルチャーギャップを描いた作品として、ソフィア・コッポラ監督の「ロスト・イン・トランスレーション」を思い浮かべますが、カルチャーギャップを単にネタとしなかった点で、本作「パリ、恋人たちの2日間」の側に軍配があがります。
たぶん、マリオンは、ベネチア旅行よりもパリの実家逗留こそ目的だったのです。その意味で、ジャックを面食らうパリ式の生活習慣は、マリオンの飾らない自分自身だと言えます。
困惑するジャックは、急激にマリオンが見知らぬ女のように感じられます。おそらく、マリオンはそうなることを予想したでしょう。にもかかわらず、彼女はパリ逗留に賭けたのです。ジャックがうさぎ料理を受入れるように、無理のない自分を受入れてくれるかどうかを見極めたくて。
マリオンは、ふたりの未来を先取り的に察知しているかのようにクールです。パリ逗留を思いついたときのマリオンは、軽く絶望を抱えていたと僕は想像します。そしてこの絶望の仕方こそがマリオンという女性のセクシーさだと思います。
監督ジュリー・デルピー、万歳!!彼女は今もっとも前途有望な監督だと太鼓判を押します。
全4件を表示