「ぬけぬけと力強い人間の賛歌」潜水服は蝶の夢を見る The Dudeさんの映画レビュー(感想・評価)
ぬけぬけと力強い人間の賛歌
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瞬きで本を書き上げたという信じられない偉業をなし得たのは、本人が健常の頃から培ってきた魅力ゆえ、というのが何とも面白い。想像を絶するような苦闘もさることながら、そのきっかけが「あなたELLEの編集長でしょ。愛読者だったの」とは。人を惹きつける奴はどんなになっても人を惹きつけるんだ。その生命と意志にはただ感嘆する。
それをじっくりと描いたシュナーベルは力強く素晴らしいが、アート指向な画作りは善し悪し。潜水服のイメージは凄く良いが、氷山の崩落を巻き戻してるのはアート気取り臭い。
それにしても、発病を最後に持ってきた編集は見事だ。この不運がやるせなく痛切。心に残る。
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