「極限状態になった時、どのように動くことができるか」潜水服は蝶の夢を見る みかっぴさんの映画レビュー(感想・評価)
極限状態になった時、どのように動くことができるか
かつてELLE誌の編集長をしていたジャン=ドミニク・ボビー氏の自伝小説の映画化である。
作品は主人公の目線と過去の記憶から綴られている。
ボビー氏はドライブ中に脳血栓に襲われそのまま全身不随に陥ってしまう…その不自由な状態はまさにこのタイトルに或る。
映画を見ながら自分がこういう状態になった時の気持ちは?そしてどう行動するか?何ができるか?想像せずにはいられなくなった。
潜水服よりもこの状態、精神的重さのほうがおそらくもっと計り知れないくらいだろう。
主人公の記憶と想像で紡がれるこの物語は、自由奔放に過去、現在を飛び回る。
生きる尊厳を奪われながらくじけても立ち上がり、自分のやり方で自分自身を懸命に生きる事で改めて「人間であること」を確認する姿に完全に感情移入して観てしまいました。
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