「【16歳の女子高生ジュノの妊娠の事実が発覚しながらも気丈に振舞う姿と、温かく見守る家族、友人の姿が素敵な若き女性の心の成長物語。】」JUNO ジュノ NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【16歳の女子高生ジュノの妊娠の事実が発覚しながらも気丈に振舞う姿と、温かく見守る家族、友人の姿が素敵な若き女性の心の成長物語。】
ー 妊娠という事態に直面した女子高生が、悩みながらも成長してゆく姿を、温かなユーモアに包んで描いた作品。重くなりがちなテーマを、一人の若き女性の成長物語として描いている所が良い。-
■ 16歳の女子高生ジュノにある日突然、妊娠の事実が発覚。
相手は同級生のポーリー。
戸惑う彼に中絶を提案したジュノは病院へ向かうが、中絶反対運動をしている同級生に出会い、考えを改める。
養子縁組を望む理想的に見えたお金持ちカップル、マーク&ヴェネッサを探し出し出産しようとするが…。
◆感想
・ジュノが、ポーリーの事を好きでありながら、彼に負担を掛けまいと健気にイロイロと考えて行動する姿を、ユーモラス要素を絡めて描いている点が良い。
・見つけた理想的な養子縁組を望む理想的に見えたお金持ちカップルの夫マークが、”自分は父親に向かない・・”と言ってしまうシーン。
ジュノは泣きながら、車で実家に戻ろうとするが、踵を返し、彼らの家の前にメモを置いて帰る。
- これが、ラストに効いてくるのである。-
・ジュノの父(J・K・シモンズ)が彼女に掛けた温かき言葉の崇高さが染みる・・。
- 父親として、あの娘を想う言葉はナカナカ言えないだろう・・。-
・ポーリーも又、彼女の事が好きでありながら、前半は戸惑いを隠せないが、後半はキチンと彼女を支える。
<ラスト、心が成長したジュノが、ポーリーと共に、ギターを弾くシーンもとても良い。
今作の魅力は脚本を担当した、女性のディアブロ・コーディ(後年、「タリーと私の秘密の時間」という素敵な物語を書き下ろしている。)の女性から見た、若き女子高生の妊娠を肯定的に描いたところと、個性的なジュノの小物が良いアクセントになっている。
何より彼女の若すぎる妊娠を、応援する両親、友人、恋人の姿でキチンと描かれているところであろう。>