劇場公開日 2008年6月14日

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「16歳の妊娠をポップに描いた作品」JUNO ジュノ ▼・ᴥ・▼ marronさんの映画レビュー(感想・評価)

4.016歳の妊娠をポップに描いた作品

2020年4月30日
PCから投稿
鑑賞方法:TV地上波

単純

16歳の女子高生が妊娠したという日本だったら重いテーマなんだけど
主人公ジュノ(エレン・ペイジ)の素直で自由奔放なキャラクターによって
実にポップに描かれています。

■家族の対応が素晴らしかった
日本だったら・・まず親が激怒しますよね。しかしジュノの親は違ってました。
優しくて理解力のある可愛いお父さんとネイリストの継母、
どちらも素敵な対応してましたよ。とても参考になります。
個人的に超音波のクリニックのシーン大好きです♬

■エレン・ペイジの演技力が素晴らしい
口が悪く、ふざけた調子の多いジュノですが、物語の中では、妊娠のとまどい、
命を絶やすことができない葛藤、子供にきちんとした環境を与えたいという親心、
それを与えられないかもしれないという不安、愛を信じたいというもがき、
そして最終的に子供を手放さなければならない辛さなど、
多種多様な感情が映し出されます。彼女の演技力があってこその映画でした。

■ドライすぎるので嫌悪感を与える作品でもある
望まない妊娠を中絶ではなく養子縁組で現実的に解決していくというのも、
1つの選択肢として有りだと思います。
これが当たり前のようになってるアメリカ社会ならではですね。
ただ・・命の重さが一見軽く扱われているようにも見えます。
命の尊さを真剣に描くシーンもあれば尚良かったかも。

ネガティブな出来事をどこまでもポジティブに乗り切っていくジュノのたくましさと、
ジュノを取り巻く人々の優しさが観る者を明るい気持ちにさせてくれる作品でした。

Leo★/R