ジェシー・ジェームズの暗殺のレビュー・感想・評価
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けっこうよかった
凄腕じゃないガンマン同士の至近距離での当たらない銃撃戦がすごいスリルで、その上痛々しい。主人公のボブが本当にいい加減な薄っぺらい男で、絶対に信用してはいけないタイプだ。ジェシー・ジェームスを殺した後、再現劇をしていて薄い。心を見透かさないようにしているかのような薄笑いの表情が薄い。
ジェシー・ジェームスが近くにいれば気持ちが分かるけど、お前から伝わるのは寂しさだというのは深い。オレ自身、人の気持ちなど読む気持ちがなかったのだけど、子どもを身近にしていると読めるようになった。子どもは感情や表情がシンプルなので手に取るように読める。もっと昔から気にしてたら人生が全く違ったものになっていたかもしれない。
面白かったのだけど、長すぎて飽きる。
Or you want be me? 一直線かと思いきや・・・
アメリカ人なら多くの人が知っている伝説のアウトロー、ジェシー・ジェームズ。ま、ぶっちゃげ単なる犯罪者なんですけどね。ネットもテレビもラジオすらなかった時代に新聞というマスメディアによって、南北戦争で北に負けた南の人の鬱憤が作り上げた「英雄」。お金を持ってる北の人間から盗みを働く南出身のジェシーが、南の人にはカッコ良く見えた事なのでしょう。そんな時代背景を知ってるかどうかでこの作品を見る目はずいぶんと変わってくると思われます。
しかし本作はアウトローとして名を馳せてた時代のジェシーではなく、いうなれば晩年にフォーカスをあて、ジェシーではなく暗殺したボブを主軸に持っていています。けっこう思い切った判断だったのではないでしょうか?しかも、ジェシーが殺されてストーリーが終わる訳ではなく、ボブのその後の人生までしっかりと描ききっているなかなか珍しい作品です。
西部の時代に興味がなくって、例えばブラピが出てるからとかの理由で見た方には、話も長いですし、そのドキュメンタリータッチな作りに、見ててしんどい時間だったのではないかと思われます。西部劇に興味が合っても多少しんどかったですし。
なかなか観る人を選びますが、俳優陣もブラピを初めサム・ロックウェル、ジェレミー・レナーと有名所がいますし、何よりケイシー・アフレックの見事な演技は一見の価値ありです。
疑心暗鬼 vs 名誉欲
Jesse James一味とその時代を最も忠実に描写しているらしい作品。
原題も長ければ本編も長いけれど(^_^;)、僅かな感情の変化を丁寧にすくいながら小説を読んでいるような気分でした。
良い時はカリスマ性があって慕われていたのでしょうが、これを観る限り、Jesseは当時の大衆が思い描いていた英雄とは程遠い、保身の為なら仲間を騙して射殺することも厭わない、パラノイア的犯罪者へと変化していきます。疑心暗鬼に陥って鋭い眼光を放ち、隙もなければ何を仕出かすかも分からない凶暴なJesseを、仲間は腫れ物を触るように扱います。賞金のために一味のリーダーたるJesseを殺したということで、Robertが卑怯者扱いになってしまったのでしょう。しかし実際の所、Jesseに憧れ続けたRobertが言うように、共通点の多い二人は、誰よりも先を読み、抜け目なく、やっていることがよく似ています。違いはその目的。Jesseは逮捕や命を狙われることを恐れ、Robertは名を挙げることに執着していました。
子供の頃から自分に憧れていた若者が、自分を裏切り、銃口を向けた時…、Jesseの眼からは一瞬光が消えたように見えました。
現代の常識で鑑賞していると、Robertへの世論に違和感はあります。
Robertが何故Dickの味方をしたのか、いつ警察に話を持ちかける算段をして覚悟を決めたのかは分かりにくかったです。
Jesseの遺体はP. T. Barnumに売られるかも知れなかったと(^_^;)。
役者がみんな大変良かったです。
言うほどJesseは瞬き多くなかったけど(^^)。
襲う列車が乗り入れる時など、映像も極めて美しいです。
アメリカ人じゃないとスッと入ってこない
ジェシージェームズを知らないと、
若干分かりづらい話だと思います。
前提がわからないから、何となく
すんなり理解できませんでした。
なんでボブが復讐されなきゃならないのか?
wikiで調べて背景を知ったら少しは理解できました。
ジェシージェームズ
誰が誰だか分からんくなる。ジェシー殺した後はなんかずっと暗いなーって思った。
ブラピはまぁかっこいい。
ブラピ信者の俺からしたらブラピが大笑いしてるシーンはよかった。
ケイシー・アフレック最高!
助演のケイシー・アフレック(ベン・アフレックの弟)がオスカーノミネートされています。私この俳優、Gone Baby Goneで見たときから好きなんですが、滑舌悪くていまいち台詞が聞き取れないのが難点。ちなみに奥さんは、リバー・フェニックスの妹だそうです。映画の内容は主演のブラッド・ピット演じるJesse Jamesという強盗団の団長にあこがれる青年が逆に彼を暗殺してしまうまでのお話です。淡々とお話は進みますが、やはりケイシー・アフレックの新人とは思えない繊細な演技が素晴らしいです。
ブラピは良いが。
今作で、ブラピはヴェネチア国際映画祭・主演男優賞を受賞した。
確かにものすごい怪演だった。終始緊張を強いられるあの目線^^;
ただしかし、私はとにかくこの長いながーい上映時間に睡魔が襲来、
かのジェシー・ジェームズが暗殺されるまでが異様に退屈だった。
叙情詩っぽい描き方でほとんど抑揚がなく、彼と彼を囲む手下達の
心理攻防戦が延々と続き…やがて悲劇が訪れるという、題名からして
分かっている展開ではあるけれど、しっかし長い!三時間弱あった。
エンドロールで観客が一斉に立ち上がり(爆)トイレに向かう様子を
暗い観客席でじ~っと見つめていた私(その頃には意識がハッキリ^^;)
例えば、ものすごーくブラピやケイシーのファンだったり、
あるいはジェシーの伝説(とはいえ晩年のシーンがほとんどだけど)
に興味があるとか、そういう人以外は是非とも、
午睡の時間は絶対に避けて観た方が賢明だ!と感じられた作品。
少なくとも、エンターテインメント的な描き方はしていないため、
強盗団とはいえドンパチシーンも、殺害のシーンもかなり控えめ。
ものすごいガン・アクションを期待すると肩透かしを食わされ、
最後までやたらと緊張感を強いられる心理サスペンスとして成立。
ブラピの目線がゾクゾクするほどおっかないのが印象的だったな。。
しかしアフレック兄弟って、声も喋り方もソックリなんですねぇ^^;
(どちらかというとジェシーの全盛時代が観たい!相撲じゃなくて(爆))
大胆な試みを見せる
まず、派手な見せ場を排して「ジェシー・ジェイムズの暗殺」に題材を絞り、リアルな再現劇のみならず深い心理劇に仕立て上げたドミニク監督の剛胆さは大したもの。
カリスマ性を残しつつパラノイアの気を見せるかなりリアルなジェシーを演じたブラッド・ピットの演技がいい。この映画での彼はベルリン受賞ですら過小評価だ。また、そんなジェシーの死の願望に気づけない愚かなボブ・フォードを演じたケイシー・アフレックも評判通りの素晴らしい演技。
穀物、汽車の煙、平原、氷上を美しく捉え酔わせるロジャー・ディーキンズの撮影も見物。フレームのぼかしが利いている。美術もいい。
残念なのはアレコレと説明しすぎのナレーション。そんなもの要らないくらい、この映画の映像と演技は雄弁だ。なぜナレーションが必要だったのか。公開が延びに延びたことと無縁じゃないだろう。たぶん。
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