「ひとりでは生きられない」イントゥ・ザ・ワイルド あやさんの映画レビュー(感想・評価)
ひとりでは生きられない
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いろんな見方ができる映画だと思う。
家族や友人などの人間関係、所属や社会などのコミュニティに縛られ、それにもがき苦しむ自分。
物質主義・資本主義に違和感を感じる自分。
そこから逃れたい。
自分は誰にも迷惑をかけずに一人で生きていける。
と考える主人公。
”人生の楽しみは人間関係だけじゃない 神はあらゆる所に新たな楽しみを用意してる 物の見方を変えなくては”
他人に依存しすぎない考え方は理解できる。ただ極端すぎてはいけない。
近くで生活を共にしていなくても、誰かに影響を与えている。迷惑をかけている。人間は一人では生きられない。
”幸福が現実になるのはそれを誰かと分かち合ったときだ”
哲学書に散りばめられているこの言葉をもっと早く実感してほしかった。
放浪し始めてから出会った人々と喜びを分かち合ったときに気づくべきだった。
”人生はまだ長い 今こそ思い切って生き方を変えてみなきゃ 新しい経験が心を豊かにするんだ”
この行動力と自信と勇気を両親を許すというベクトルへ向けてほしかった。
思い返せば、主人公は誰かと共に時間を過ごしている瞬間とそれを思い出した瞬間、笑顔になっていたように思う。
決して楽しいストーリーではないが、毎年観たい作品だった。
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