ロビン・フッドのレビュー・感想・評価
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迫力はあったが、物語の出来は良くない
総合:70点 ( ストーリー:60点|キャスト:70点|演出:75点|ビジュアル:85点|音楽:70点 )
冒頭、遠征先で城攻めをする場面は大迫力で、流石に数々の映画でこのようなことを描いてきたリドリー・スコット監督は戦闘の描写が非常に上手い。美術も衣装も大量動員された兵士も映像の良さに貢献している。
そんな感じで前半は大いに期待したのだが、展開が色々と都合が良い。王家の跡を簡単に継げるし、時間も距離も飛び越えて場面がいきなり切り替わってここぞという時の戦闘場面になる。最後のノッティンガムからフランス軍のイギリスに上陸する瞬間に到着するというのもあまりに都合が良い。真面目な話というよりは、派手な活劇場面を並べ立てた英雄の娯楽劇といったところで、物語をロビン・フッドの伝説を脚色して派手に見せるようにしただけなのが惜しい。最後のとってつけたような森の生活も失笑。
ロビンフッドと仲間たち
これぞ映画!
「グラディエーター」の壁
過去に数え切れぬほど映像化されているロビン・フッドの物語。
ディズニー・アニメにもなり、何度も楽しんだ記憶がある。
そんな王道の英雄物語に、リドリー・スコット&ラッセル・クロウの「グラディエーター」コンビが挑む。
「グラディエーター」でハリウッドに史劇スペクタクル・ブームを呼んだ二人が、ブームが鎮火した今、何故再び史劇スペクタクルを?「グラディエーター」のハードルを越えられるのか?…幾つか疑問が生じる。
前者に関して言えば、いつの時代でも史劇スペクタクルは見る者を魅了させる、と即答出来る。
(ちなみに、何故今さらロビン・フッドの映画を?を…という疑問は愚問である)
では、「グラディエーター」のハードルを越えられるのか?
スペクタクルなアクション・シーンはさすがだが、興奮も感動も新味も及ばず、と感じてしまった。
いくら内容やテーマは違えど、二番煎じはどうしても拭い切れない。(主演は違うが「キングダム・オブ・ヘブン」もあったから三番煎じか)
ラッセル・クロウのロビン・フッドはヒーローと言うよりタフな男で、ケヴィン・コスナーの方がヒーローのイメージがある。
映画としても、胸のすく軽快なヒーロー活劇だった。
でも、スペクタクルな史劇エンターテイメントとして見れば申し分ない。
リドリー・スコットとラッセル・クロウのコンビはまだまだ健在。
中途半端
ラッセル・クロウの低い声が渋いっ!
先週のおはシアは~
“ロビン・フッド”をご紹介してました。
(更新、すっかりポンっと忘れていました。)
皆さん、よくご存じのロビン・フッド。
リドリー・スコット監督&ラッセル・クロウの
アカデミー賞受賞コンビが作るとこんな風になるんだぁ
とちょっと感心しましたよ。
ロビン・フッドというと、イケメンで動きも軽やかなヒーロー
ってイメージでしたが、良い意味、裏切られます。
ラッセル・クロウの男らしさムンムン、熱い胸板と
低~~~~い声。戦いのカリスマはカッコ良いですよん。
物語は・・・。
以前からよく描かれていた、森に住む孤児たちと一緒に
ダメダメなジョン王をやっつける前のお話です。
前半と後半にたっぷりある、フランス軍との戦闘は迫力満点ですよ。
キャストも豪華っ!
マリアンをケイト・ブランシェット
マーシャルはウィリアム・ハート
ゴドフリーはマーク・ストロング等々~。
兵士仲間の役でTVドラマERに出演中のスコット・グライムズもいます。
歴史物が好きな方でしたら、かなり楽しめると思います。
“ロビン・フッド”星は~3つです。
今こそ騎士(ナイト)の精神で!
私の好きなトニー・スコット監督の兄さんであるリドリー・スコットお得意の史劇ものです。
時代は聖地エルサレムを奪い合っての死闘が繰り広げられていたヨーロッパ中世。リドリー・スコットは前作“キングダム・オブ・ヘブン”でもこの時代を描いています。
今回はラッセル・クロウを起用しての、無法者たちのボスであり、弓の名手、つまりロビン・フッドの物語。
キングダム・オブ・ヘブン(オーランド・ブルーム主演)も大好きですが、今回はラッセル・クロウ主演である分、もう少しくだけた感じ、かつコミカル(?)な表現部分もあり、わかりやすくテーマが論じられています。
すなわち、そのテーマとは「弱きものを守る男たち(騎士)よ、立ち上がれ!」という男の本来の生き方であり、更には「民衆こそが宝であり、民衆の為に国がある」というこれからの世界平和のための重要な哲学が描かれているのです。そして、弱きものを守る騎士の精神とは、人権闘争へとつながる思想でもあります。
でもこのような、一見お堅いように感じられるかもなテーマは、「言ってみればそうゆう事だよね?」くらいのもんで、それよりロビン・フッドや登場人物たちの人間性に触れ、各々がそれぞれ何かを感じることこそ映画の醍醐味です。
是非、是非、ご鑑賞下さい!
痛快さはお約束通り
リドリー・スコット監督と名優ラッセル・クロウと言えば
もう、日本で言えば、水戸黄門とか、桃太郎侍とか、結論を判ってるんだけど、これが見たかったんだよね~って感じの期待感を持っちゃうんですよね。
日本で言うと、水戸黄門とか、腿太郎侍とか、遠山の金さんみたいなラストが判ってても見たい!そんな期待感に似てます。
はい。裏切られませんでした!
痛快で、スカーッとした気持ちに成れましたよ
私的にはやっぱり、年の初めに観るお正月映画ってコレじゃなきゃね~。
(今年1月に1番最初に見た映画。)
誰もが知ってるロビンフッドですが、今回は、その「誰もが知ってる義賊のロビン」に成る前のお話。
衣装とかセットも時代考証が緻密で、無駄に美しく無いのが良いですね~。
しかし、王様・姫様・貴族って聞くとキラキラした世界を想像するお嬢様方には
地味でとてもガッカリしたご様子でした。
文句無く楽しめました。
良かったです
ロビン・フッド誕生の物語
見応えあり!!
これって、私の知っている話と違う・・・
これぞ匠の技!と思わせるスペクタクル大作です
いやー、満足!
なんと言うか、見終わってから贅沢な気分になれる映画でした。
僕は18世紀末のイングランドについての知識は全くのゼロだが、
作り込まれた衣装・美術・小道具には嘘臭さのカケラもなく、
観客がその時代に放り込まれたような感覚を味わわせてくれる。
そして特筆すべきは——他の方々が言った事の繰り返しになって
しまうが——その緻密な画作りの見事なこと見事なこと!!
美大出身というだけあって毎回見事な映像美を見せてくれる
R・スコットだが、今回の映像はいつも以上に冴えているように思える。
木洩れ日の差す森林、
田園の遥か彼方で瞬く雷光、
緑の草原を駆ける騎馬の群れ、
白い砂浜と青い波の境界線上を埋め尽くす舟、舟、舟……
手抜きのシーンなんざ一瞬も見当たらない。
フィルムのどこを切り取っても一枚の画として成立しそうな程の
見事な構図、見事な美術。
もうその贅沢な映像(“金の掛かった映像”って意味だけじゃ
ないですぜ)を観てるだけで『映画を観たぞ!』って気分になる。
エンドロールもまるで動く油彩画のような凝ったタッチで、
最後までこちらの視覚を刺激して止まない。
ところで『R・スコット監督の歴史絵巻』となると、どーしても
『グラディエーター』『キングダム・オブ・ヘブン』と
比較してしまうのが人の性(?)。
本作は上記2作品と比べるとグッと軽やかな語り口だ。
重厚で全編気が張り詰めていた他2作と比べ(それも良いけど)、
今回は明るくて笑えるシーンが多いし、ロビンとマリアンの
ロマンスにも悲壮さは無い。尚且つ、歴史絵巻としての重厚さは
微塵も失われていない。これって凄い事だと思うのだが。
まあ後半になるに連れて展開が駆け足になっていくのは残念だし、
ラストの壮絶な戦闘もあと10分くらいは観ていたかった。
宿敵ゴドフリーとの対決も、もっとカタルシスを煽って欲しかったな。
元の『ロビンフッド』を知らない僕には
ピンと来ないシーンもあるし。
だが全体として大満足。
アクション、ロマンス、笑いと涙。スペクタクル映画に必要な
要素全てが美しい映像と共に実に上手ぁく纏められている。
役者陣もみんな素敵だしね。特にM・V・シドーがいいなあ。
笑いも涙もかっさらって行くんだから。
名匠R・スコットの意匠が存分に発揮された、
ハイレベルのスペクタクル大作。
流石!と言いたくなる逸品です。
<2010/12/5観賞>
重厚
脇役さん達の確かな演技。
ケビン・コスナー主演の「ロビン・フッド」のようなお話かと思っていたが、違った。
ロビン・フッド誕生までのお話だった。
配役が絶妙だった。
ラッセル・クロウ演じるロビン。
強く、頼もしく、男が惚れる男。
映画のために痩せたとは思うけど、庶民は貧しい時代なので、もう少し細くても良かった。
ケイト・ブランシェット。
ケイトが演じるからには、ヤワな女性であるはずがなく、強さと弱さをとても好演されていたと思う。
他にも、マックス・フォン・シドー、ウィリアム・ハート、ダニー・ヒューストン、マーク・ストロングなど、自分の役を的確に演じられていたと思う。
この人達のおかげで、この作品はとても高評価になった。
自然がとても美しい。
隣に座ったオバサン二人が、他人の迷惑などおかまいなしに喋りっぱなし。
そのせいで、しっかり楽しめなかった。
どのカットも構図と色彩が美しい
この作品で描かれるのは、シャーウッドの森に住む伝説の義賊としてのロビン・フッドではなく、フランスの侵攻からイングランドを救った闘いのカリスマとしての活躍と、彼が無法者として扱われるいきさつを物語ったものだ。
ロビンの高潔な魂と人心を捉える指導力がどこからきたのか、その原点を垣間見せるエピソードも盛られ、新たなロビン・フッド伝説として楽しめる。
ラッセル・クロウも、役作りのため身体をシェイプアップしたように見える。
12世紀末のヨーロッパ史を背景にしたスペクタクル作品だが、十字軍の遠征から離脱して母国への帰還と、見知らぬ土地ノッティンガムを再興するという、比較的、大人しめな内容で話が進む。それが一転して、南部の海岸に於けるフランス軍上陸阻止の戦いに転ずる演出がいい。ケイト・ブランシェット演じるマリアンも、領土でロビンの帰りをじっと待つなんて真っ平とばかり戦闘に加わり、いささか場外乱闘ありの様相だが、フランス軍の上陸シーンは「史上最大の作戦」を彷彿させる。
島国イングランドが海岸線を死守するのは当然の成り行きで、まさに死闘が繰り広げられるが、人馬が蹴散らす水しぶきが美しい。この場面に限らず、全篇、どのカットも構図と色彩が美しく、映画というよりスチールを観ているようだ。リドリー・スコットの作品は、現代劇に於いても、本業は写真家ではないかと思えるようなカットが多く、動画の基本は静止画にありと言える数少ない監督のひとりだ。
人物配置、物語の進行、音響効果など、少し器用にまとめすぎた感はあるが、愚かなジョン王などキャスティングがよく、ロビンの弓の名手としての見どころもあり、今までとひと味違ったロビン・フッド伝説として見応えがある。
残念なのは、同じくリドリー・スコット監督とラッセル・クロウによる「グラディエーター」(2000)に比べると、骨格が細く作品が小ぶりになったこと。マリアンとのロマンスにウェイトが傾いたぶん軟弱になったようだが、ケイト・ブランシェットの魅力を思うと痛し痒しだ。
p.s.1 ラッセル・クロウとケイト・ブランシェットのコンビは安心して観られる。なぜなら、どちらも死にそうにない。
p.s.2 ジョン王のなんと愚かなことか。部下の功績を讃えることは、就いては自分の功績として世に知れ渡る。このことが判らない上司はいつの世も“失格”の烙印を押される。
p.s.3 この物語から先、繰り返されるドーバー海峡を挟んだ攻防と、やがて大海の覇権を巡る海戦へと発展する英仏両国は数百年も敵対関係になる。それが、20世紀に入って両国がトンネルで結ばれようとは、さすがのロビン・フッドも考えもしなかったろう。
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