「悪者は誰?!」消されたヘッドライン りりーさんの映画レビュー(感想・評価)
悪者は誰?!
ドラッグ中毒の黒人少年の射殺事件。
気鋭の国会議員コリンズのもとで働く女性職員の地下鉄での転落死事件。
無関係と思われる2つの事件が、繋がっていると考える新聞記者の活躍。
冒頭から、テンポ良く展開していき、一気に映画の世界に引き込まれる。
派手なアクションも、カーチェイスもないけれど、引きつけられる。
髪の毛伸び放題、太って冴えなくみえるラッセル・クロウが、だんだん頼もしくみてくる。
(でも、やっぱりもう少し痩せてほしいな。「グラディエーター」の頃の筋骨隆々の姿までとは、言わないから)
真実の追求。
友情。
功績。
新聞記者魂。
スクープで第1面を飾ること。
新聞の締め切り時間がとうに過ぎている中、スクープの裏付けに奔走する(早く走れないラッセルに苦笑した)シーンに、ハラハラドキドキ。
緊迫感が良い。
「クライマーズハイ」を思い出した。
堤真一さんが痩せている分、こちらの方が緊迫感があったかな~。
でも、さすがのラッセル・クロウでした。
ヘレン・ミレンは、いつも時間に追われイライラし、売上第一の上司と部下の間で苦悩する編集局長を好演。
レイチェル・マクアダムスは、とてもキュート。
ベン・アフレックも、感情の変化をうまく表現。
「驚愕のラスト」が流行っているけれど、≪そうきたか~≫でした。
この作品においては、「驚愕のラスト」がなくても、充分に面白い社会派サスペンスだったと思う。
エンドロールでの、機械化された新聞紙作りは、それまでの人間の活躍と比べて、あまりに淡々としていて、比較が面白かった。
邦題は、もう少し考えてつけてほしいな。