「太宰治と観てみたい…」NINE めぐ吉さんの映画レビュー(感想・評価)
太宰治と観てみたい…
超ゴージャス!!
劇場を出ての帰り道、挿入曲をアタマの中で熱唱し、
思わず腰を振って踊りだしたくなります。
テンション↑↑です。
ですが、、、
見終わってすぐに思ったのは、
「太宰治と観てみたいなあ…」ということ。
なぜなら、この主人公のグイドが太宰によく似ているように思えたのです。
才能はあるのに、オンナに溺れ、
道化を演じて、口を開けばホラばかり…
タイムマシンがあったら太宰を連れてきて、
「ほれほれ、どう思う~??」と聞いてみたいなあ、、、と。
で、そんなグイドが愛する女たちを演じる女優がもう絢爛豪華。
ミューズ役の二コール・キッドマン、妻役のマリオン・コティヤール、愛人役のペネロペ・クルス、 雑誌編集者役のケイト・ハドソン、グイドの“ヴィタ・セクスアリス”的なファーギー、 ベテラン衣装担当のジュディ・デンチ、そしてママ役のソフィア・ローレン!
それぞれの出番が少なくてもったいないくらいですが、
まるでロックフェスか紅白のごとく、それぞれの歌とダンスをかわるがわる見せてくれます。
そう、映画というよりむしろ、超豪華なステージパフォーマンスを見ている気分!
今回も、「シカゴ」同様にミュージカルの部分は基本的に“妄想”のところだけなので、 思う存分、非現実的に、美しさとゴージャスさを追求しています。
中でもやはり、ファーギーの歌とダンスは圧巻!!
ケイト・ハドソンも、ブリトニー・スピアーズと見まごうばかりのセクシーなダンスにびっくりです。
そして、感慨深いのは二コールとペネロペの共演。
この二人って、トム・クルーズの元妻と恋人(とゆうか愛人)、、、
この撮影についての思い出を聞かれたニコールは、
「スタジオに入ったら、ペネロペがロープからぶら下がっていたの。
浅はかだけど、美しかったわ」
と答えていました。
過去のこととはいえ、この作品でのペネロペの美しさ、奔放さを見れば、
心中おだやかではいられなかったでしょう、、、、
これで、グイドの妻役をケイティ・ホームズがやって、
衣装担当あたりをミミ・ロジャースがやったら、リアリティ番組になってしまう、、、
と悪趣味に考えたりしてしまいました。