「エイリアンと人類の共同生活」第9地区 いたかわさんの映画レビュー(感想・評価)
エイリアンと人類の共同生活
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宇宙船の故障で南アフリカに現れた宇宙人は難民として共同居住区「第9地区」に住み始める。地域住民への被害から、宇宙人たちは強制的に退去させられ、隔離区域である第10地区に移住させられることになるが…
まず、宇宙人と共存するという設定の映画を見た記憶がなかったから新鮮で面白かった。
最初の方はドキュメンタリー風に描いたことで、実際にありそうと思わせられた。
主人公が終始自分勝手な印象を持つが、あんな見た目の宇宙人になっちゃうと考えたら、ああなるよ、可愛そうやなと思った。
舞台が昔、南アフリカであることも興味深かった。また同じように隔離政策が取られようとするが、南アフリカの過去の隔離政策を批判する意味があるのかなと思った。
宇宙人の隔離政策に反対する人たちが映されたシーンが印象的でなんで隔離したらダメなん?とか思ったけど、かつてのアパルトヘイト政策における、黒人への差別的思考と似た部分があるかもしれないと思いハッとした。
歴史は繰り返すとしたら、強制移住後、隔離された中で育ったエイリアンの中に、激しい怒りが蓄積され、抗議、暴動が起きてそれを武力で一方的に鎮圧し、抗議の声が世界的に広がり、自由が与えられるみたいな展開になるかもとか思った。
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