「(おそらく)原作通り、かつ現代風なのに近未来的」アメイジング・スパイダーマン 太郎さんの映画レビュー(感想・評価)
(おそらく)原作通り、かつ現代風なのに近未来的
原作通りな展開ながら、アレンジで現代風で近未来的な設定、キャラが魅力的でした。
スパイダーマンはアレンジが効いていて、前シリーズや原作のようなムキムキでなく、細身のスマートな科学オタクらしい人間にになっていました。
ピーターは爽やかになっていました。最初はぎこちない動きをしていたのに、成長するたびにそのぎこちなさは消えていく。こんな小さなこだわりがとてもよかったです。
ヒロインはグウェン。最初から優等ないい人だったけど、それは時間的にもしょうがない。ちゃんと白髪だったし、輪郭も原作そのまんまのでした。
監督はグウェン推しなんでしょうか。
今回の敵はトカゲ人間の「リザード」誕生動機は伏せておきます。こちらは原作初登場のような姿でした。ムッキムキのCGの塊。これがアメリカらしくて良かったです。個人的に皮膚のたるみや揺れの細かさが気に入ってます。
さて、ストーリーです。ストーリーは前作より結構好きです。前シリーズではスルーっと流した部分をアメスパはだらだらと、というか、それをメインに話をします。それがいいんです。
カッコいい身軽な、ディスるのが大好きなスパイディも好きですが、これは一作目。それを押さえながらも上手く「悩めるヒーロー」を出せています。さすがに製作前にヒューマンドラマを手掛けただけあります。しかも、ウルヴァリンX-menZEROみたいに眠れるヒューマンドラマじゃなく、「確かにこれは悩む」「辛いだろうな」と、ひしひしと伝わる、そんなヒューマンドラマでした。
なんといってもピーターとグウェンのイチャイチャシーン。恥ずかしくなるくらいいいです。
残念な点は、CGと実写のシーンを上手く使いきれていないこと。
ヒーローモノなのでぎこちないCGは大歓迎ですが、この作品、CGを使いすぎです。スタイリッシュな動きもいいですが、苦しむシーンとかを加え、実写スーツの美を見せつけてほしかったです。
でも、残念な点はそこだけ。ほんと満足です。
とにかく、キャラもイチャイチャもCGの質もスーツのデザインもピーターのおちゃらけ方も、前シリーズよりアメイジングスパイダーマンの方がいいです。
デザインがどうとかじゃなく、「現代版スパイディ」として見るべきです。
そしてラストのあの会話、女性はときめくのでは……?
今度、アメイジングスパイダーマン2が公開されますね。2はデザイン的にアメイジングよりアルティメット寄りのデザイン(特にエレクトロ)。
グリーンゴブリンはよく見ると緑のスーツに長髪の男に見えます。これはオリジナルでしょうかね。
グウェンがどうなるか、スパイディはどう悩むか、カッコいいか。とても楽しみです。