「とても丁寧なストーリー運び」アメイジング・スパイダーマン りりーさんの映画レビュー(感想・評価)
とても丁寧なストーリー運び
「スパイダーマン」がマーベル・コミックに登場して、早50年だそうな。
丁寧に描かれたストーリーは、人間ドラマとしても良く、前作との違いも楽しめた。
幼い頃に、伯父伯母夫婦に預けられ、消息を絶った父と母。
その父が残した手掛りを辿って、オズコープ社へ。
そこで、極秘実験中のクモに噛まれ、ピーターには特殊能力が備わる。
ニューヨーク市民のために、この力を使おうと決心する。
ピーターは、当初冴えない普通の高校生だけど、自らちゃんと成長していく。
その過程がよく描かれていた。
数式を提案したり。
コスチュームを自分で工夫して作ったり。
思いがけず、大きな怪我を負ったり。
また、ヒロインも、今までの「ただ待っているだけ」のヒロインではなく、共に闘う女性として描かれている。
「ここで待っていろ」と言っているのに、のこのこ出てきて、足手まといになるような今までのヒロインではない。
そこが良い。
一つ、びっくりしたのは、グウェンに正体をあっさりバラしてしまうところ。
でも、それも、共に闘うためのものなんだろう。
伯父さんに、マーティン・シーン。
伯母さんに、サリー・フィールド。
さすがの二人。
意地の悪い伯父伯母ではなく、ピーターを本当の息子と思って大切に育ててくれている。
そんなところも良い。
悪者としてのリザード。
もっとえげつなくても良かったかと思うけれど、
そこは、正体がまったくの悪ではない、ということか。
カート博士役の、リス・エバンス。
やっぱりウマイな~。
善の顔と、悪の顔が、とても良い。
とても丁寧に描かれていたので、後から、「あそこは、どうだったんだっけ???」ということはない。
ところで、左腕に★の刺青の男は、いずこに。
オズボーンという男は、何者?
次回作のお楽しみですか。