「純文学である」愛を読むひと soさんの映画レビュー(感想・評価)
純文学である
時代に翻弄され、流された女性。
そのことに気づくのが少し遅かった、
という話かと。
物語の所々に、彼女は他人任せで、
流れに身を任せて生きていた感じが読み取れる。
自分で本を読んでみよう、考えてみよう、
というチャンスは何回もあったはず。
そうすれば、ナチスには入らなかったかもしれない。
それに気づいたときには既に遅く、
知ってしまうと絶望に襲われ、
ラストに繋がったんだと思う。
戦争という時代に飲み込まれた悲しい不幸な話だ。
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Jyuemonさんのコメント
2018年1月29日
《自分で本を読んでみよう、考えてみよう、
というチャンスは何回もあったはず》
日本の戦後70年、なにもなかったようでおぼえめでたい世代の傲慢かもしれないと思われませんか。
占領期最後期の生まれな私ですが。生育期にはまだまだ非識字者も多く他ならぬ他界した実父なども戦前の虐待で字が書けないとか、判読障害は死ぬまで尾を引きました。まかり間違えばこれからの日本だって、どうなるもおか分かりはしません。
戦後的な日常感覚を戦前のヨーロッパ、近現代史を学ばずにそんなことを言い切るのは無謀ではないでしょうか。彼女はルーマニアからドイツに流れてきた世代の子。生きていくのがやっと。テレビやラジオが普及している時代以降似、彼女の境遇が想像できるとは私には思えないです。