「誰も話が通じない!」チェンジリング movie mammaさんの映画レビュー(感想・評価)
誰も話が通じない!
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一貫して、警察が何の捜査もしていない。全て、少年達の勇気ある発言のおかげ。息子がわからない母親などいないし、別人なのは周知の事実なのに、警察より上位の法の下に晒さなければ、揉み消されてしまう。話が通じる牧師さんと敏腕弁護士がいなければ、一生精神病院だったかと思うと恐ろしい。その2人もウォルター君生存説には否定的。
理不尽で一方的な事件や、保身的で暴力的な考え方、話が誰にも通じない環境下に置かれて、どれだけ歯痒く腹立たしい感情を抑えながら息子のために奔走しているかが、アンジェリーナジョリーだからこそ、よく伝わってきた。アンジェリーナジョリーは賢く品が良く意志の強い淑女の全要素を兼ね備えていて、ぴったりの役だと思った。
クリントイーストウッド監督の現実性は、重苦しさと紙一重だが、結末の明暗よりも、登場人物の心の揺れ動きをはっきり感じられるところがすごいなと思う。
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