「夢物語の原点、ここにあり!」ジョン・カーター 瑞さんの映画レビュー(感想・評価)
夢物語の原点、ここにあり!
IMAX3D字幕で観た。確かに「スター・ウォーズ」や「アバター」と似た部分があり、へぇ~この映画の原作が元ネタだったのかと思った。「スーパーマン」の原型も見てとれる。驚かされるのは、この原作が100年も前に書かれたこと。しかもこの作家の別のシリーズに「類猿人ターザン」があるということだ。すごいなぁ。天才だね。ヒーロー・ヒロインに現代的な味つけをしたこと、エピソードもシリーズのほかの作品からいただいたことなど一部の改変はあるもののほぼ原作に忠実な映画化だという。私は思いのほか楽しめた。登場人物が魅力的だったし、乗り物、動物なども見でがあった。観る前は「フラッシュ・ゴードン」みたいなクラシカルな感じかと思っていたけど、もっと洗練されていた。時代背景は古いが、バルスームの風景などCGに頼らずロケしただけあり、嘘っぽくなかった。アメリカ本国では週間の興行成績でNo.1になれず、評価も賛否半々だったということだが、私はもっとヒットしてよかったし、評価されてもよかったと思う。ロシアでは大ヒットしたらしいが、日本でもいまひとつ。ディズニーが古典SFの傑作だということで、あぐらをかいて宣伝のしかたを間違ってしまったのか。女性を取り込めるような売り方が必要だったのだろうか? 残念でならない。
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