「人工臓器と高額ローン。」レポゼッション・メン ハチコさんの映画レビュー(感想・評価)
人工臓器と高額ローン。
ずっと気になっていた作品で、観たい観たいと思いながら
何となく後回しになってしまった。。が、やっと観られた。
いや~なんて言えばいいんだろう、この作品のこの感覚。
「アウトレイジ」が観れないだの「プレデターズ」がグロいだの
「孤高のメス」の臓器が…なんてそんなレベルじゃなかった^^;
今作のグロさときたら!いや~もう臓器バンバン出てくるし
(でも人工だけどね)それを取り出すのに身体を切り刻んでは
血がドバーッの繰り返し。臓器と血がマンボを踊ってる感じ。
とにかくすんごい作品だった。
どうにもダメだーと思う場面は目を閉じていたけれど(やはり)
そっち系が苦手な方は本当に考えた方がいいかもしれない。
そのくらいリアルでかなり容赦がないのだ。(人殺しも)
でも、観なければ良かった、とは思わない作品だった。
むしろ、やっぱり観ておいて良かった!とさえ思える作品。
おそらく近未来、こんなことになっているんじゃないかと
思わせるところ(多くの他作品にもありますが)の怖さ、そこを
徹底的に描くことで恐怖感が増す、とはいえ現代と変わらぬ
人間模様がそこでも繰り返されていることに安堵感も覚える。
誰もが長生きしたい、夢を見ていたい、美しくありたい、
そんなことを考えて高額ローンについ手を出してしまう…って
つまりお金と臓器をすり替えて考えれば、そういうことだ。
いずれ支払いが滞って、返せなくなれば、取り立て屋が来る。
脅されて、回収されるのは、ほぼ同じ筋書きになっている。
自業自得だ。といえばその通りなのだが、中には臓器を得て
病から生還しようとする家族の姿も見える。こんな人達にまで
一時の夢を見させては容赦なく臓器を取り出し殺してしまう…
元々返せるはずのないローンということは詐欺だろ!違うの?
というわけで…今作主演のJ・ロウ。メチャメチャカッコいい。
精悍な顔つきなんてどこにもないのに!?禿げてるのに!?
なんて俳優なんだと思わせるほど巧い。彼、未だに私生活は
ハチャメチャみたいですが^^;演技面ではどんどん新境地開拓
してますね。ワトソン君とはまた違った意味で、すごくいい感じ。
その相棒F・ウィッテカーも上司のL・シュレイバーもさすが巧い。
巧い俳優が共演していると話にムリが出てもまったく飽きない。
紅一点のA・ブラガ(また出ちゃったよ、プレデターズ員)がまた
人工臓器だらけの女、想像するといろんな意味でこれまた凄いv
いや~もうラストの方なんて何なんだ!?という展開を見せて、
流血の猛攻撃、そして最後にまたドンデン…なオチが。
蓋を開ければそういうことか。という解釈も映像面での広がりを
期待させてくれるのが、映画のいいところ。
私の自腹金はこの作品にレポされたってことね(1000円だけど)
(そう、販売員。販売員のがいい!回収員とか戦闘員よりはね。)