マイ・ブラザーのレビュー・感想・評価
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やはり戦争は悪
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優秀で人間性も優れたな軍人の主人公がアフガンへ行く。
ちょうど入れ替わりに主人公の駄目兄貴が刑務所から出て来る。
兄は最初はだらしなかったが、弟戦死の知らせを聞いて変わった。
兄の家族を守る意識が高まって真面目になり、主人公の子供達もなついた。
そして主人公の嫁とも良い仲になりつつあった。
しかし弟は生きていて、無事に任を解かれて帰って来た。
でも生きるために部下を撃ち殺した罪の意識に苛まれていた。
暗い陰を見せるため子供らはなつかなくなり、
嫁と兄の仲に疑心暗鬼になって無粋なことばかり言い始める。
戦争で死ねば良かったのにと子供に言われ、さらにおかしくなって行く。
ついにヒステリーを起こして家の中を破壊しまくり警察沙汰に。
そして嫁に唆され、ついに戦地でのことを話したのだった。
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立派な人間の精神が壊れて行くサマを描いた映画。
やっぱり戦争は悪だと改めて思った。
戦争はこんなにも変えてしまう
人格者の兄がアフガン派兵から奇跡的にもどってきたら
別人のように性格が変わってしまっていた。
この映画の方が(もとのヨーロッパの映画のほうも)先だと思うけど
米ドラマのHOMELANDも似た設定だ。
常にそこに起こりがちな状況であるという
認識なんだろう。
戦争はここまで人を簡単に壊してしまう。
物理的にも内面的にも。
また、愛国心にもえる正義感の強い人ほど
そうなりやすいのかもしれない。
心の傷を乗り越えることができるのかどうなのか。
乗り越えると言っても、抱えながら、
何十年も過ごさねばならないと思うと、
本人にとっても家族にとっても
あまりにも重い十字架ではないか。
友人に勧められてみた
この映画は人間の嫌な部分がとても表されている。
自分でもやりたくない、おかしいと気付きながらやってしまうシーンが多く出てくるので、みていて「何でだよ」と思う事が多々あった。
でも自分だったらどうしたかなど深く感情移入する事が出来た。
スパイダーマンコワイヨー
ジェイク・ギレンホールで探して見つけました。
戦場で地獄を味わって、弟と嫁が浮気してるかもつって豹変しちゃうお兄ちゃん(お父さん)。
心配でしょうねぇ…弟イケメンだもの。スティーブ・ブシェミみたいなマイ・ブラザーだったらよかったのにね。ごめん言い過ぎた。
キスだけすることで、清い関係ながらもほんの少し罪悪感があるかのような感じがいいですね。
「いや違うんだって!ほんとなんもないって!いやなんもないことはないけど…そういう深いことはないって!かといってなんとも思ってないわけじゃないけど…」
みたいな微妙なややこしい空気がなんとも言えなかったです。
トビー・マグワイアやっぱ演技上手いですね。
もちろんジェイクもナタリー・ポートマンも上手いんですが、ブチ切れ演技なんかはホントすげぇなって感じです。
最初と最後比べたらまるで別人みたいになってましたから。
で、よく考えるとスパイダーマンって演技上手い人ばっかりいたんですね。
演出とグラフィックにばかり熱中してましたが、演技にももっと注目して観てみようっていう気になりました。
切ない人間ドラマ。
某DVDレンタルショップのコメントに戦場ものサスペンスとあったので、どんな風に展開されるのかと少し楽しみにしていたが…実際は全くのヒューマンドラマ。いい意味で期待を裏切られた。
仮出所中の弟が、兄の家族を支える中で変わっていく様子と、厳しい戦場から帰還した兄の変貌が対照的に描かれていた。
しかし、そこにはタイトルにある通り兄弟愛、そして家族愛も感じられる。
兄の帰還後の孤立した様子は見ていて切なかった。
ひさびさに泣いた
感極まって涙がこぼれた。
そういう映画はひさびさでした。
戦争が、温厚な性格をもっていた人間の人格、人生をガラリと変えてしまった。
戦争の後遺症を映像でみるのがとても辛かった。
この作品はフィクションではあるものの、ノンフィクションといってもよいと思う。
役者の演技がうまい。ビーマクガイアが魅せる人物像が哀しくて泣けてきた。
彼の目の演技は最高にうまい!!
責めとケジメ。
原版のデンマーク映画『ある愛の風景』を以前に観た。
さすがスサンネ・ビア、これほど過酷に人間の内面を
見せるのか、というくらいに辛い作品だった。
今回舞台を米国に変えて、豪華なキャストでリメイク
された本作だが、オリジナルとほぼ同じ構成ながらも
違う持ち味を発揮しており、これもまた観応えがあった。
ハッキリ違うのは、兄が戦場で体験した一部始終が
かなり前半の方で全て露呈されてしまう部分。
これで私達観客は、この兄がこれからどう家族と対峙
していくのかと頭をもたげる。だが待っていた家族には
分からない。あんなに優しかった夫が父が兄が、なぜ
こんなに変わってしまったのか。戦場で何があった?
そして原版ではラストも大きく違う。どちらかというと
兄という一個人に焦点を当て、彼の動きを追っている。
妻が全てを知ったあとに今後まだ続く苦しみが描かれ
一体どうなってしまうんだろうと心配になってしまうが
今作品では告白部分で終わるため、スッキリしている。
どちらも妻(家族)が彼の心の重荷を担う、というところに
共通するのは家族愛と今後生きるためのケジメである。
とても静かな反戦映画。しかし意図するものは大きい。
ふとしたきっかけで誰もが善人にも悪人にもなるという、
それまでの育ちや性格もあるだろうが、人間は誰しも
愛し愛されて心が育まれるものであることがよく分かる。
兄と比較されて自堕落な弟(ギレンホール出番多し!)も
自身の居場所を見つけてからはかなり落ち着いた行動
をとるようになる。親愛なる兄の死がきっかけにせよ、
彼を受け入れた家族の寂しさがそうさせたであるにせよ、
それは彼に本当の幸せをもたらしたのだ。
アフガンの戦場にそんなものはない。家族を守る自信と
人間の尊厳が儚く打ち砕かれ、あれほどの人物であった
兄を狂気へと追い込んでしまう。
今作が辛いのは、兄も弟も妻も、強いて誰も悪くないのに
皆が責めを負う理不尽な現実を突きつけられることである。
だから人間の尊厳を打ち砕く戦争を増やしてはいけない。
心のトラウマをそのまま放置し我慢し続けてはいけない。
戦争国家が抱える最重要課題がこの作品の中にはある。
(辛いけれどいい作品。主演3人がずいぶん大人になった…)
トビー新境地
トビーのサムの演技には驚いた。スパイダーマンのヒーロー的イメージを抱いていたから、だんだんとやつれていくサムにはびっくりした。
自分が生き残るために仲間を殺さなくてはいけない。
このことを、誰にも伝えられない。
ヒーロー扱いをされると余計に悩みを伝えることができなくなる。
待ちに待った帰還を果たしても、家族との距離がつかめない。
もう、今までのようには戻れるのだろうか。
子供にはこのことが分かってもらえない。
楽しさを求めて弟のほうを選んでしまう。
もしかしたら、妻も弟に取られているのではないかという不安が出てくる。
一体自分は生きててよかったのだろうか。居場所はどこにあるのだろう。
孤独と懺悔の気持が湧いてくる。
もう元には戻れないかもしれない。
帰還兵の気持ちが上手く表わされていると思う。
だんだんと良くなっていく弟の見方につきたくなってしまうかもしれないが、サムの立場に立てば、誰でもそのようになってしまうだろう。
自分の場所がどこに存在するのか。その疑問は普通の生活を送っている私たちにも当てはまるのではないのだろうか。
それにしても、ナタポー綺麗だね。
すべてが紋切型で何の驚きもない
スサンネ・ビアの「ある愛の風景」をジム・シェリダンがリメイクした本作。舞台がデンマークから、戦争をやっていないと国が成立しないアメリカに移ったことで、よりリアルな内容となったが、映画自体は面白味がなくなってしまった。それはすべてがありきたりの脚本、演出、演技だからだ。とくに戦地で死んだと思っていた兄が帰ってきてからの展開と、兄(トビー・マグワイア)のぶち切れ演技は、まさに紋切型で、何の工夫もない。元々のストーリーの制約があったにせよ、ジム・シェリダンは何らかの方法であの紋切型演出を回避しなければならなかったはずだ。
いい映画だと思います。
優秀な海兵隊大尉であるサムは美しい妻と2人の娘がおり幸せな家庭持ち。ただサムの弟トミーは刑務所に服役する家族の厄介者。
ある日、弟が出所するのと同じくして、サムはアフガニスタンへ出兵し、戦死したとの訃報が入る。
未亡人となったサムの妻グレースと残された2人の娘は悲しみにくれるが、彼女達を弟トムが支え、親密な関係を築き始めた頃、突如米海軍からサム生還の知らせが入りる。
ただ帰還したトムは別人になり果てていた・・・・。
救いにもなれば凶器にもなる愛と対峙する人々のヒューマン・ムービー。
「生きること」、「愛すること」の意味とは何か考えさせる作品ですが、戦争には(もっと言えば殺人には)正義を主張する理由はどこにも無いと言う事でしょうか?
まず目に付くのがナタリー・ポートマンの美しさですが (´▽`)、そのため、スパイダーマンのトビー・マグワイアが戦死した後妻の悲しさがより引き立っているのかも知れません。
ベトナム戦争後、ベトナム・シンドロームが米国で社会問題化しましたが、そのアフガニスタン版を描いており、アフガンでの拷問シーンはリアルで、その衝撃の凄さが作品後半で描かれており、トビー・マグワイアの目は怖いものがあります。
弟トミーとグレースの絡みはそれまでの犬猿な仲から考えれば、唐突な感じもしない訳でもなく、ラストの終わり方も物足りなさを感じなくもありませんが、上映時間105分で良くまとまっていると思います。
とても痛く怖い。でも・・
スパイダーマンのトビー・マグワイアしか知らないので、
こんな役柄もできるんだって、少しビックリしました。
アフガンでの拷問シーンは、ホント怖かったです。
ナタリー・ポートマンも、いい女優さんになりましたね。
それに、子役二人が、ものすごくキュートです。
で総括すると、個人的には消化不良。
あのラストから、どうなっていくのかが知りたい。
あと、兄弟の絡みが物足りない。
弟のトミーの存在感が、何となく雑な気もする。
あの感じで、なぜ兄嫁やその子供に受け入れてくんだろう・・・なんて。
サム(トビー)、どうか立ち直って欲しい。と思いながら、弟のトミー(ジェイク)とグレース(ポートマン)が結ばれても・・・なんて思ったり。
本当の地獄を見たら、想像できない程の心の痛みがあるのでしょうね。そんな過程を、トビー・マグワイアが、ビシッと演じてます。
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