「自分が60を過ぎた時にもう一度観てみたい作品」ランボー 最後の戦場 ダース平太さんの映画レビュー(感想・評価)
自分が60を過ぎた時にもう一度観てみたい作品
地域によっては使用を禁止されている筋肉増強剤を投与してまで己の肉体の維持に努めるシルヴェスタ・スタローン、御年62歳が、自分の代表作である「ランボー」シリーズを10年ぶりに蘇らせた本作は、「60歳過ぎの兵士なんて…」と、思ってしまう気持ちは否定できないが、同時に「60過ぎのオッサンの仕事とは思えない!」と素直に思う、迫力みなぎる作品だ。
ただ、あり得ない設定ではあるかもしれないが、年老いたロッキーが再び立ち上がり、若いチャンピオンと自分自身の限界に戦いを挑む姿に、主人公とともに年齢を重ねてきた観客がいつの間にか涙した「ロッキー・ザ・ファイナル」に比べると、「ランボー」は、やはりその荒唐無稽な設定と、スタローンのナルシズムが炸裂しているため、ちょっと白けてしまうのは否めない。
とはいえ、60過ぎのオッサン……と言ってしまうのがとても失礼ほどエネルギッシュで、20代や30代の現役のアクションスターのエネルギーを霞ませるほどの存在感を見せた本作のスタローンは一見の価値ありだ。
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