「なんてクソったれでタチの悪い映画だ!」ミスト chomogeさんの映画レビュー(感想・評価)
なんてクソったれでタチの悪い映画だ!
最初の方は、「家で木曜日の夜9持にビールとタコワサを手にゲッラゲラ笑いながら観る映画」って感じだったんですが。
でもしだいに、後の展開が、すっごいことになっていきました・・・。
スティーブン・キング原作×フランク・ダラボン監督のコンビ。
このコンビの映画には「希望と絶望」が全面に打ち出されてますよね。
今回の『ミスト』もこのキーワードありきなんだけど、今までとは描き方がまるっきり違って。
今までは、 「どんな絶望の淵にあろうと、希望を抱いていればいずれ道は切り開かれる。」 ってな描き方。 『ショーシャンクの空に』なんてそのド真ん中な映画ですよね。
でも今回のは、 「絶望の淵にあるからって希望を捨てたら、さらなる絶望に打ちひしがれるぞ。」 ってな描き方。 「お前らが希望を捨てたからいけないんだぞ。」ってな描き方。
さんざん主人公たちを絶望の淵に落としときながら、そんなことをするんですよ。
あぁ、ほんとうに、なんてクソったれな映画なんだ!!!
観てる側が期待する展開には絶対持っていかないし、もう最高にタチが悪い!!!
でも凄いんですよ、心の底から凄いと思ってしまうんですよ。
良くも悪くも、映画はいかにパワーを持っているかだなぁ~っと改めて思わされた映画でした。
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