シアトリカル 唐十郎と劇団唐組の記録のレビュー・感想・評価
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唐十郎の稽古指導を観たかった
CSで視聴。
唐十郎は舞台監督の第一人者。テレビのドキュメント番組でもよく観る。
彼の劇団の密着ドキュメントは興味深かった。しかし、密着ドキュメントが多め。
唐十郎自身の稽古指導が少ない。もう少し稽古指導のシーンも作品に入れて欲しかった。
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役者は24時間演じ続ける
昨年5月に亡くなった演劇界の革命児・唐十郎さんが新作を上演するまでを追った作品の追悼上映です。
唐さんの日常を追うという形を取っているのですが、監督の問いに答える時も芝居の稽古の時も飲み会で乱れる時も、常にカメラを意識して「唐十郎」を演じ続け、突然激高したかと思ったら人懐っこい満面の笑みで周囲を煙に巻いて行きます。とんだ人たらしだ。唐十郎の素顔は一体どこにあるのかと戸惑ってしまうのですが、24時間演じ続ける事が「役者の素顔」だとするならば、本作は唐十郎の素顔を見事に捉えた作品と言えます。人生そのものが文字通り Theatrical (演劇的)です。無茶苦茶面白い!
そして、上映後の大島新監督のトークが裏話も満載で非常に刺激的でした。「唐十郎は唐十郎を演じているのではないか」という疑問こそが本作を撮り始めたきっかけとの事。そして、本作に潜り込ませた監督の仕掛けまで「なるほどなぁ」の連続でした。演劇には興味のなかった僕ですが、「紅テントに一度行ってみたかった」と思わされた一作でした。
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