エクスクロス 魔境伝説のレビュー・感想・評価
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【誰かと一緒に笑いながら観れるB級ホラー】
・2007年公開の日本のミステリーホラー映画。
・女子大生の水野しよりが友人の火請愛子とともに温泉旅行に訪れた山奥の阿鹿里村(あしかりむら)。露天風呂に浸かり、先に一人で宿に帰ったしよりは見知らぬ携帯電話への着信を取ると見知らぬ男性から「早く逃げろ!足を切られるぞ!」という趣旨の警告を受ける。そして、その通りに村人から襲われ、逃げるしより。愛子とは無事会えるのか?2人で無事逃げ出せるのか? という大枠ストーリー。
※小説「そのケータイはXX(エクスクロス)で」という原作ありきの作品のようです。私は原作を読んでいません。
[お薦めのポイント]
・割とドキドキする演出
・ホラーでも笑いが噴き出る、みんなで集まって突っ込みながら観たいB級作品
・ディズニーのアトラクションのような敵の動き
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[物語]
・1人で観ても笑ってしまうほどのTHE B級ホラー映画です。逆にその振り切りが面白かったです。
・とはいえ、「裏切り」や「この事件を仕組んだ犯人は誰?」、などミステリー要素には引き込まれていき、見ごたえがありました。
・小沢真珠さん演じる西園寺レイカは、もはやなぜ存在しているのか、意味が不明ですが笑、これがまた面白味を際立たせてくれてよかったです。
・女性の足を切り落とす、というありそうな風習設定もまた良かったです。
[演出]
・割とハラハラさせてくれる見せ方がされています。ただし、ショッキングなまでの演出はありません。ので、「わっ!」的なサプライズ系やエグ過ぎるのが苦手な方でも楽しんで観られる作品ではないでしょうか。そういう仕上がりなのに、観ているこちらは、「え?どうなるの?どうサプライズが来るの?」とハラハラドキドキしてしまいました。本質は「優し目ホラー」のに、表面では「エグサプライズ系ホラー」をにおわせるような魅せ方(フェイク)が素敵だなぁ、と思いました。
・終盤の小沢真珠さんは大爆笑すると思います。
[映像]
・アクションやおどろおどろしいシーンの魅せ方は素敵です。ただし、冷静に観ずとも「あり得がたい」事象ばかりです。笑 例えば、滅茶苦茶俊敏なアクションを見せたかと思えば、相手を追い詰めるところで突然動きが鈍くなる。例えば、村人は生まれながらに足の腱を切られているので動きが遅く、終始その設定のはずなのに、終盤では突然みんなで走り出す、とか。いや、ただ、こういうところを突っ込んではいけない映画だと思います。笑
[音楽]
・恐ろしさを強調してくれるBGMたちでした。
[演技・配役]
・アイドル映画さながらのキャスティングで素敵ですね。今見ると、時代の流れを感じます。
[全体]
・決して、何かを得ようとか考えずに、お酒でも飲みつつ一人突っ込みながら映画を観るくらいで丁度良く楽しめる作品だと思います。一番のお勧めは、誰かと一緒に観ること。そして、あり得ないポイントで共に突っ込んで笑いあう事。これができる素敵な作品です。ありがとうございました。
P.S.見知らぬ電話越しの相手、物部さんがいったい誰なのか⁉というラストのオチ、小笑いしました。
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#全体3.3#物語3.3 #演出3.3 #演技3.2 #配役3.2 #映像3.2 #音楽3.2
昔観たのでうろ覚え
“阿鹿里(あしかり)村”が舞台となっていたけど、車は足刈ナンバーだった
いつ父親を越えられるのかと、非常に興味のある深作健太作品。三池、北村テイストにも似てはいるものの、なぜか物足りなく感じてしまいます。携帯から聞こえる「足を切り落とされるぞ!」という台詞には『SAW』を意識したかのようなホラー作品ではありますが、見どころはもっと別のところにある映画でした。
山奥の阿鹿里村。露天風呂もある温泉地で、宿泊施設は数棟あるコテージ。女子大生水野しより(松下奈緒)は傷心旅行のつもりで、友人火請愛子(鈴木亜美)が調べた秘湯にやってきた。実は浮気をした恋人朝宮(池内博之)がしよりとヨリを戻すために愛子に頼んだ旅行だったのだ・・・。2人はそれぞれ違った恐怖を味わうことになるのです。
しよりは村人に足を切られる生贄の対象。そして愛子は自分が振った男の元カノから狙われるのですが、その対決シーンが一番の見せ場。元カノと名乗ったレイカ(小沢真珠)はハサミを自在に操り、執拗に愛子を追いかける。隠れる場所の少ない村であるためか、なぜだかトイレに縁のある愛子なのです。そしてハサミに対抗する必殺技は“まぜるな危険”攻撃であったり、チェーンソーであったりと、シチュエーションは過激ながらも大笑いさせてくれる。こうなったら恐怖を味わうホラーではなく、笑って盛り上がるためのB級映画なんだと鑑賞心構えを改めなければなりません。
こうしてハサミ女vsチェーンソー女で楽しんだ後には急におとなしくなって、失速感まで味わえるのです。その間、ヒロイン2人が水と火だから青と赤の光を使っているんだろうとか、XXの意味は二刀流ハサミ使いのレイカだったのか、などと色んなことを考える隙を与えてくれました。そして、序盤には圏外となっていた携帯もその後はずっと調子良かったとか、電話番号を良く覚えていたもんだとか、余計なことまで考えてしまうのです。
中盤の鈴木亜美対小沢真珠の章だけは大満足でしたが、終盤はかなりのドタバタホラー。「8時だよ全員集合」のドラマの終わり方みたいでした。
コメディの域を出ない
見所は鈴木あみの狂い咲きといった所か?
シャパニーズホラーが流行り、流行りに乗って安易に産み出されたホラーミステリー作品。
出演者のファンとかB級好きならお薦めしますが、痛みの伝わる方じゃない痛々しい映画かと思う。
ストーリーいいよね。
鈴木亜美の出演で話題になったという記憶しかないですが結構面白かった。この作品の素晴らしさは、そのストーリー展開です。深作健太監督なかなかやります。あまりグロっぽくないホラーですが光る演出とそのカメラワークで段々と怖さを増加させます。足ってポイントがいいですね。池内の足フェッチ度も突き抜けています。裏切りの裏切りを様々な角度で演出しています。観てて飽きないよね。小沢真珠の突き抜けた演技も素晴らしい。スピード感もあって最期まで楽しめました。日本のホラーもやるよねって感じです。
弾けっぷりが気持ちいい和製ホラー
最高に楽しい笑えるホラー
この映画は面白かったです。
キレのいい、サイコーのB級のエンターテインメントでした。
深作健太監督がここにきて肩の力が抜け、ふっ切れた感じです。
最近のホラーはやればやるほど、恐怖と笑いが紙一重となっていますが、
この作品は冒頭から出来の良いホラーと見せて、快調に飛ばすうちに
一体どうなってしまうんだという、驚きと思わず笑ってしまう楽しさに
満ちた映画でした。
主演の一人、松下奈緒さん。
今が旬のキレイな女優さんで、お洒落な恋愛映画が似合いそうな
人ですが良く出演してくれました。
恐怖におののく表情も魅力的で、やっぱりホラーには美女が似合います。
もう一方は、鈴木亜美ちゃん。
「虹の女神」などにも出ていましたが、それほど印象にはなかったものの
今回の映画では実に達者な演技で、女優としても魅力的に思えました。
彼女がブチ切れて簡易トイレから飛び出し、小沢真珠演じるレイカと
バトルするシーンは、快哉を叫びたくなるシーンでした。
映画はこのあたりから、加速度的にぶっ飛んでいくのでした。
それにしてもこの映画の小沢真珠さんには、大拍手です。
些細なことには目もくれず、委細構わず心地よいテンポで見せてくれ、
あえて観客のために、ツッコミどころを満載としたかのような映画でした。
現場の楽しさが、そういった場面から窺い知れるようでした。
ホラーの名作からのオマージュのような場面も、笑わせてくれます。
ツボを押さえつつ、新鮮な驚きを感じる場面を次々に見せてくれました。
最後のオチまで、タップリ楽しませてくれます。
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