コレラの時代の愛のレビュー・感想・評価
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予想に反してじめッと感は薄い
予告でイメージしていたものと違い、
何十年も思い続けてじめーっとした視線を常に送ってる
映画かなと思ったんですが
(まあじめっと見てはいるんだけど)
意外にも映画全体のノリはコミカル。
この映画を理解するには自分は若すぎるのか
当時の時代背景に造詣がなさすぎるのか。
一人の女性を思い続ける(肉体はべつにしても)男と、
自分で自由に生き方を選べなかった女性が
長い年月を経て
やっとこ自分の思いのままに
将来を選べ魂の永遠を得る…。
ってことなんだろうか?
深読みしすぎ?
ちょっとしたことで絡むから「コレラ」なのか
それともその時代を暗に示す「コレラ」なのか
まあなんだ。
観ながら
人間だもの、そういうこともあるよね?
理屈で説明できない行動もあるよね?
って好意的に補完しないと
どうにもこうにも人物たちについていけない。
あんまりにも補完を求められることが私には多かった。
最後もヒロインは本当に愛してるのかなあ?
紆余曲折あったから
そりゃあ浮かれまくりなんてことは
できないだろうけど
なんとなく…ヒロインは…どうなんだろう。
子どもたちを振り切って旅行に出たくらいだから
意思表明はしてるってことでファイナルアンサー?
あるぶっ飛んだ愛の物語
コロンビアのノーベル文学賞作家ガルシア・マルケスによる壮大なラブストーリー。以前から原作を読んでみたいと思いつつ取りかかれず、映画なら2時間であらすじがさらえるということで鑑賞しました。
ちょっと長かったけど、このぶっ飛んだ愛の物語に引き込まれました。主人公は50年以上も1人の女性を想い続け、それだけでなく近くで彼女の消息を見守り続けるかなり思い込みの激しいストーカー気質の男です。しかも彼女に貞節を誓いつつも何百人もの女性と性関係を結び、それを記録につけているというアタマのおかしい男性です。
ところがこれが小説となると、あり得るかもと思えてしまう。
純粋な愛を貫きつつ、性描写は滑稽であっけらかんとしていてラテン的なところが笑ってしまう。
この映画で生まれて初めて70代男女のラブシーンというもの、70代女性のヌード(特殊メイクですが)を見ました。衝撃的!
ところどころ、興味深い文学的な表現があり、やはりじっくりと原作を読んでみたい、できることなら原文を味わってみたいと思わされました。劇中のセリフは英語ですが、スペイン語だったらもっと情緒が感じられたことでしょう。
主役のハビエル・バルデムはかなり個性的なお顔立ちで苦手だったのですが、やはり上手いですね。特に老年時代の身のこなしはとても自然でした。彼のお芝居でこの映画にまたひとつ説得色が生まれたと思います。
きっと私が哀れな抜け殻だからだろう
映画「コレラの時代の愛」(マイク・ニューウェル監督)から。
愛をテーマにした作品だったから、愛に関する表現が溢れた。
「春の訪れと共に、あなたへの想いが私を満たします」
「花開いたばかりのバラのようだ」
「恋の雷に打たれ、身も心も燃え尽きてしまった」
「愛は、裸ですること、全て。
腰から上の精神愛、腰から下の肉体愛、分断された愛」
恥ずかしくて口に出来ないような台詞も・・
「これがどういうものかわからなかったの、とても変な形。
女性のものより不格好ね」(汗)
気になる一言は、622人もの女性と性交渉を重ねた主人公が、
「なぜあなたは女性にモテるんです?」という質問に答える。
「きっと私が哀れな抜け殻だからだろう」
どうして、こんな男性がもてるんだろう?という疑問を抱え、
この映画を観ていたから、妙に納得してしまった。
50年以上前に、恋に落ちた女性を待ち続けた主人公にとって、
600人以上の異性とSEXをしても、心は君のことしか考えていない。
ラストシーン「君のために、純潔を守り通した」と言い切る
その台詞で「哀れな抜け殻」という意味がわかった。
この時代の女性にとって「都合のいい男」だったのかも。(笑)
この境地になればモテるのかもしれないが、なんだか寂しいなぁ。
カツラ男の純愛。
名画座にて。
偉大なるカツラ俳優ハビエルの、今回はどんな被りが…??と
不謹慎な楽しみを携えて観てみた今作、前半~中盤までは
エェ~!?と思うくらいの好青年が、彼の青年期を演じていた。
その好青年期(爆)彼と恋に落ち、結婚するはずだった令嬢が、
市場で突然!顔面変わりした(爆)バルデムに声をかけられて…
ゾッ!とする表情を見せる場面…(ホラーかと思った)
いや~私もかなりゾッ!ときてしまった。スイマセン。。
ミスキャストとは言わないけど。でもねぇ…だったら青年期を
もっと顔面形状しつこい顔立ちの男子にすりゃ~良かったのに。
アレはないですよねぇ?アレは…^^;
ま、いいんですが。
で、この題名からしてコレラの時代の恋愛モノなんだけど、
別に彼らがコレラにかかるというわけではありません。
もちろん蔓延していた時代なんで、彼らがかかっても全く
不思議ではなく、むしろあの町にいてかからない方がすごく
ラッキーだったとしか言いようのない感じ。。
だってハビエルなんて、性病にかかってもいいくらいだぞ~。
51年9ヶ月と4日、初恋の女性に対し精神では貞節を守りながら、
身体では622人の女性達と関係を持った彼。(日記までつけてる)
もちろんカツラも時代毎で被り変え、フサ~ハゲまで自由自在。
彼の場合、あのハッキリとした顔立ちが髪の毛量パワーなど
消し去ってしまう勢いがあり、加えて性格が甘く優しいという^^;
どう折り合いをつけていいのか分からない?複雑な役どころを
見事に好演。ものすごいパワーを感じさせてくれる。
ヒロイン役G・メッツォジョルノも美しい上にかなり大胆^^;
ラストの脱ぎっぷり(特殊メイク?合成?)には顔面蒼白…。
全体的に肉欲的な映像が多いものの、「これは愛だ」と
全面的に謳っているため、あっけらかんと観れるのも一向。
結局は主人公ハビエルの一人勝ちというか(言い方悪いか)
彼女との時間を密にするために彼が最後に選ぶ手段には、
それまでの経過からして(悪いけど)ニヤリとしてしまった。
(彼がなぜ青年期を演じなかったのか、想像つくけど知りたい)
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