劇場公開日 2007年12月22日

「「明」と「暗」の綱引きに力の差がありすぎる」魍魎の匣 マスター@だんだんさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0「明」と「暗」の綱引きに力の差がありすぎる

2010年4月22日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

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まず、サウンドの広がりに「おっ!」。邦画の音響(5.1ch)もだいぶこなれてきた。
中盤までなかなか出てこない堤真一がいい。漂々としながらも謎のチカラを秘めた中禅寺を好演している。少しクダけた感じの音楽もその雰囲気をよく出していた。榎木津役の阿部寛、関口役の椎名桔平も巧い。猟奇事件の謎解きが大筋なのだが、その解明側にあたるいわば「明」の3人は申し分なし! あとは「暗」にあたる3人(黒木瞳ほか)が「明」の3人をどれだけ引きずり込むかだが、結果が初めから判っている綱引きを見ているようで、残念ながら物足りない。
ハコがあると、つい中を詮索したり覗いてみたくなる人間の本能をくすぐる題材は面白い。

最近では珍しくなったオールスター・キャスト。昔はお正月映画といえば、東映、松竹、東宝、大映、日活の各社がこぞって看板スター総出のお祭り作品を作ってましたね。次から次と人気スターが顔見世状態。ストーリーなんかどうでもいい!(笑) それに比べたら本作は内容がある。

マスター@だんだん