玲玲(リンリン)の電影日記のレビュー・感想・評価
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玲玲の流した涙
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【文化大革命の子】として…美しい母親の夢を台無しにしてしまいこの世に生を受けた玲玲。
『ニュー・シネマ・パラダイス』が映画ファンから熱狂的に愛されている理由は「こうあって欲しい」とゆう願望がファンの心を捉えて離さないからに違いない。
この作品は『ニュー・シネマ…』とかなり似た展開が続きながらも子供が‘親に捨てられるのでは…’との思いが随所に色濃く反映されており、少兵との淡い恋心は兵兵への家族愛に変化したり、時には妬みの対象にもなったりする為に『ニュー・シネマ…』の‘夢の話’とは反対に随所に身に詰まされる内容です。
玲玲の流した涙は、嘗ては母親が流した涙でもあり、スクリーンの中で「何故こんな事になってしまうの…」と嘆き悲しむヒロインの涙でもあり、かなり突飛な解釈で観れば《体制批判》にも繋がっているのかも知れない。
玲玲が望遠鏡の先に見ていた‘理想の家族’…それを手に入れるまでの苦悩の姿はしっかりとこちらの瞼に焼き付いて離れない。
(2006年5月17日シアターN渋谷スクリーン2)
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