「いつになったら」プラハ!(2001) ミカさんの映画レビュー(感想・評価)
いつになったら
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68年のプラハを生きる若者達の恋愛が明るくミュージカル調に描かれていて、フィルムの色彩も華やかでポップ、音楽もアメリカンポップスが中心に選曲されています。
しかし、物語は当時の体制へのアンチを含んでいるとても政治的なものでした。
恋した男性が実は脱走犯。彼が投獄されると同時にソ連侵攻が始まり、フィルムのカラーもガラッと色合いが変化します。檻の中から広い空を眺めるだけしかない。ソ連という鉄格子に囲まれたその後のチェコスロバキアの運命というのでしょうか。
彼らが憧れているのは、アメリカ合衆国。いつもアメリカの話ばかりしています。当時のアメリカはどこの国でも、自由の象徴であり憧れの存在だったのだなあと改めて感じました。「夢のサンフランシスコ」なんですね。
ラストでは、「いつになったら人は気づくのだろう」という歌が流れます。明るく楽しい人生を謳歌していても、突然理不尽なことは起こりうる。それを受け入れる社会にならない様にみんなが気づかないと、とんでもない苦しむを生むだけだと言われている気がしました。
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