「最近アジア諸国の交流が多くなったこの時期の映画界。もしやこの映画では日本はのけ者にされてしまった?!いやいや、三菱がちゃんと登場してます・・・」THE MYTH/神話 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
最近アジア諸国の交流が多くなったこの時期の映画界。もしやこの映画では日本はのけ者にされてしまった?!いやいや、三菱がちゃんと登場してます・・・
ジャッキー・チェンの夢は2000年の時空を越えてしまう。すごい!いきなり秦の始皇帝の近衛将軍蒙毅(モンイー)となって登場するジャッキー・チェン。朝鮮から来た妃を守り、言葉の壁さえも超えてしまう壮大な愛の神話なのです。中国語と韓国語が飛び交い、お互いにわかっているのかわかっていないのか観ている者でさえ言語がわからないまま圧倒してしまうアクションシーン。まさか夢落ちの映画じゃないよなぁ~と不安はよぎるが、次々と登場する『インディ・ジョーンズ』へのオマージュらしき映像や、スタントもCGも不要であると主張するかのようなシーンの連続で、監督の意気込みがヒシヒシと伝わってくるのです。
考古学者と墓泥棒。そして落下シーンやインドの映像。極めつけはネズミホイホイ(?)の工場でのシーン。前半はまさしくインディ・ジョーンズ。秦と朝鮮の戦闘シーンや秦の内乱などの迫力あるスペクタクル映像。やってみたいことを一気に発散させたのではないかと思えるくらいに積めこんでありました。スタント無しなんて俳優さんたちも大変ですけど、中国語・韓国語・インド語(?)を日本語字幕にする翻訳家も大変だったろうと思います。
全体的な印象としては、慌しく展開する冒険モノといった雰囲気に2000年の時を越える純愛モノ。韓国女優のキム・ヒソンやインド女優のマリカ・シュラワットがとてもよかったし、ひょうきんなレオン・カーフェイの「友達だろ?」という台詞もよかった。『天空の城ラピュタ』に出てくるような飛行石や、FFシリーズのクライマックスのような不思議空間。なんだかこちらまで浮遊感を味わってるような気分にさせられます。
しかし、2000年も一緒にいたんだから、何もなかったという言い訳は通用しないぞ!
【2006年3月映画館にて】