歓びを歌にのせてのレビュー・感想・評価
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生きる歓びに包まれて
心身の疲弊から指揮者を引退した音楽家が、故郷の村に帰り地元の聖歌隊の指導する中で、生きることの意味と価値を見つけ再生する音楽ドラマ。しかし、音楽を聴かせることより、様々な老若男女の聖歌隊メンバーの赤裸々な欲望が濃厚に描かれる。特に牧師夫婦の愛憎描写はベルイマンを彷彿とさせるもので興味深く、また優れている点である。但し、個性的な人々を多く盛り込んだ内容に対して、ポラック監督のコントロールに不満が残る。俳優たちの演技力から、この人は演劇畑の演出家であろう。ラストシーンにはびっくり。逞しい生命力を感じる。
感動で心が震えました
良質音楽映画
スウェーデンの離村を舞台に音楽を通して人生の悲喜を描く感動ドラマ。
世界的に活躍する指揮者ダニエルは、過酷な公演スケジュールとプレッシャーから心臓病に倒れ第一線を退く。
孤独を抱え生まれ故郷へと戻った彼は、村の聖歌隊の指導を依頼される。
ええ、最近のレビュー紹介作が極悪すぎて周りから変態だと思われないよう、たまにはまともな映画を(^-^;※もう変態確定…
よくあるコーラスもので、最後上手くいって万々歳映画ではありません。
ただ、設定の似た音楽映画…『コーラス』『ブラス!』『ミュージックオブハート』『天使にラブソングを』など多々,秀作、名作がありますが、本作もその仲間入りできる良質映画( ; ゜Д゜)
では、本作と他の音楽映画との違いは?
主人公が故郷に戻りヘナチョコ聖歌隊を指導し、主人公も村人たちも生まれ変わって行く…までは王道展開です。
本作は聖歌メンバー1人1人が色々問題を抱えており、うまく行きかけると邪魔が入る。その多数のトラブルがストーリーに大きく関わり、音楽や周りの力でそれぞれ成長を。
音楽だけでなくヒューマンドラマとしての様相も強いです。
DVや不倫、嫉妬、いじめなどなど、それをユーモアあり、ときにシリアスに畳み掛けてくるので、出だしからまず飽きることはありません(*^^*)
レナ(フリーダ)との恋愛パートも「きょにう」ぽろりもあり(゜ロ゜)
ラストもハリウッド映画のように全てうまく行かず、序盤の伏線が回収されピンチに陥ります…
そして、奇跡のラスト5分。
たぶん泣きます(T_T)合唱を習いたくなるほど感動します(。>д<)
もう1つの売りは、劇中とエンドロールで歌われる「ガブリエラの歌」写真3枚目
実際に歌手でもあるヘンリー演じるDVに苦しむ人妻ガブリエラのソロを聴くと…鳥肌総立ち( ; ゜Д゜)
言葉で表現できませんが、素晴らしい歌声( ;∀;)
こちらはYouTubeで「ガブリエラの歌」で検索すると聴けます♪
サントラ欲しくなるレベル。
ちなみに、おいらはサントラも DVDも買いました(*^^*)DVDよりサントラの方がプレミア価格になりつつあります(^-^;
ハリウッドのような予定調和ハッピーエンド映画でもなく、スウェーデンの自然美も素晴らしく、色々な方へお勧めできる良作です(^^)
天才ゆえの孤独と人のつながり
天才指揮者ダニエルは、舞台上で突然倒れてしまう。失意と絶望の中で向かった先は、彼が幼少時代を過ごした村。いやいや引き受けた教会のコーラス隊の指揮、人との出会いが彼の孤独と心の傷を癒していく。
この映画を見てから何年も経つが、美しい景色が心に焼き付いている。
変人で内向的でいかにも芸術家という雰囲気がするダニエルは適役だと思った。閉鎖的で小さな村でいろいろ不満を持ちながらも、なんとなく日々を送る人たち、コーラス隊の何人かは変わりたい、ドキドキしたいでも・・・・
歌を通して、人はつながり、あきらめていたなにかを再発見したり、勇気を得たり。
歌がすばらしい、うまい、感動する。そして孤独で傷ついているダニエルが、人のつながりを通して、天才ではなく一人の指揮者になっていく過程、
心にいろいろなものを抱えている人達が、歌を通して、勇気を得、輝いていく姿のすばらしさ、、、涙、感動。
ラストは見ている人の想像におまかせします、という感じだ。
これをどう受け取るかはひとそれぞれだが、、、
感動したい、涙したい、癒されたい、きれいな景色が見たい、歌が好き、どれかにあてはまれば、鑑賞する価値はあると思います。
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