「残念な村人と悲劇の音楽家」歓びを歌にのせて odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
残念な村人と悲劇の音楽家
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冒頭から子供の頃のいじめ、母親の目前での事故死のシーンなど気の滅入る導入部、病で指揮者を辞して村に帰るのだが、幼少期のいじめのトラウマを克服したかったのだろうか。
それにしてもユースオーケル村の人々の残念なことは夥しい、牧師までが妬みで人殺しまがいの堕落ぶり、弱者へのいじめや暴力、そりゃー人間だから欠点はあるだろうが酷過ぎる。さんざん気落ちさせておいて最後は音楽で浄化されますの狙いだろうが素直に感動できない。
「音楽で粗野な人々の心を拓く」というモチーフからして上から目線、黒人霊歌や綿摘みの労働歌を持ち出すまでもなく旨かろうが下手だろうが歌は人々の暮らしと共にあることは歴史が物語っているでしょう。これがスェーデンの片田舎の民度なのか、ドキュメンタリー風での問題提起としても映画にしてまで観る気になれない。題名からもう少し清々しい音楽映画を期待してしまったのが間違いだった。
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