ペッピーノの百歩のレビュー・感想・評価
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イタリアならでは
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イタリアならではの映画で、日本人の私としては主人公のペッピーノに共感を感じづらかったです。
ストーリーは、シチリアのマフィアと関係の深い家に生まれたペッピーノが、マフィアにおびえて口を閉ざす社会を軽蔑し、変化を求めて危険を顧みず、政治的なムーブメントを市井に訴えかけて行く様を描いたものです。
ペッピーノに対して私が感じたのは、テンポのよいユーモアを交えて人々に訴えかけひきつけるカリスマ性と、人生経験の薄い20歳そこそこの男性が、根拠の薄い情報を扇動的に伝えてる軽薄さをです。
もっとも監督の狙いがマフィアとの決別に乗り出せない大人社会への批判、そういった背景での若い活動家の現出とはかなさを描き出すことにあると思え、その意味では狙いがうまくいった映画です。
個別に良かったのは、マフィア社会イタリアの空気感や時代が転移して行く様子などはなまなましく感じる事が出来る点です。特にマフィアの集会での会話のシーンでの人間関係の緊張感は日本の任侠映画と通じるものがありおもしろいです。
ノンフィクションと最後に知り、ストーリー構成の粗さを納得できました。演出には描いた時代によるものかもしれませんがダサく感じました。
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