少年と犬(1975)のレビュー・感想・評価
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少年と犬の掛け合いが楽しい
公開時期にたまたま東京を訪れるタイミングがあり鑑賞
核戦争後、退廃し荒廃した世界で生き抜く少年と犬
何故かテレパシーで会話できる少年と犬
精神的に幼く欲望に忠実な少年と、それを制しつつ「やれやれ」といった感じで付き合う大人な犬のやり取りは楽しめた
後半、SF要素が強くなり管理社会を皮肉る展開も緊張感があるのか無いのかよく分からないが面白い
最終盤に地上へ戻ってきた主人公は、弱りきった犬を見つけ、「もう食事でどうにかなるものじゃない」と話す犬だったが、裏切ったり擦り寄ったりしていたヒロイン(?)を「うるせぇ!!」と言わんばかりに一緒に喰い、元気にまた旅に出るエンディングはスッキリニコニコ最高だった。
凄い映画
ストーリーをそのまま受け取り鑑賞する限りバカ全開の
映画だが、2024と言う数字と犬の名前がある場合だと言うことを加味して思案し直すと寒気しか感じない。映画。
正直制作年が1975という時点で愕然だ。
欲望のままに生きる青年に従順なエネルギーさえあれば稼働してくれるAIが生きる世界は、核兵器により荒廃へと化した世界だった。そこに、世界を管理統制する階層の娘が偶然出会い、転覆を図るために欲望の青年とAIを招き入れる。そんな感覚だった。
ちょうど今、世界はドローンとチャットgptに湧き上がる時代だが、核の誤作動がないとも言えず、、荒廃は避けられない事実となりつつある。
ちょうど後1年ほどの未来だが明らかに1975よりは近い未来。僕たちは2023制作の2075そ提示したいものだw
雑な作りでも秀作
先ずは若きドン・ジョンソンが出演していることに注目した。私の世代では、やはり「マイアミ・バイス」「ホット・スポット」ミッキー・ロークとの共演の「ハーレーダビッドソン&マルボロマン」で一つの時代を走り去った俳優である。私は失礼な言い方だが、メインストリームから外れた俳優が大好きなのだ。失礼次いでに落ちた俳優とでも言える二流、三流の役者に哀愁を感じるのである。未だ駆け出しの美男子たる俳優は未来を夢見て、このカルトな映画の主役を演じているのだ。しかも、もう一つの主役が犬であるトンガッタ作品であるにもかかわらず。内容は後のフォロワーを作り出した近未来。「マッドマックス」の世界観の初出でもある。中盤辺りからの端折り過ぎとも思える作りに予算の関係が滲み出ているが、作品として粗っぽくまとめてしまった分、カルト化してしまったのかもしれない。トピーカに於けるメイクにヴィスコンティの「ベニスに死す」を思い出した。「耽溺」がキーワードになっているのかもしれない。エンディングは、一般的にはエグい上にカルト臭が漂っているのだが、私は妙な爽やかさを感じた。共演の犬が可愛かったせいかもしれないが…
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