「ボクはむく犬」少年と犬(1975) 梨剥く侍さんの映画レビュー(感想・評価)
ボクはむく犬
ネビュラ賞を受賞したハーラン・エリスンの原作は、大昔SF少年だった頃読んだが、ほとんど覚えていない(オチを除いては)。映画化の件も知ってはいたが、なぜL・Q・ジョーンズが作ったのかというのが意外だった。ま、ある意味西部劇と共通する部分はあるかとは思うが。
核戦争後の荒廃した地球というステレオタイプの背景のもと、ヴォイスオーヴァーで犬とボケ・ツッコミのやりとりをしながらサヴァイヴする。かくなる状況下で食欲と性欲のみが支配するというのは、さもありなんと思う。片や“下の世界”の住人たちは白塗りに化粧を施して、フェリーニの「サテリコン」さながらのおぞましさだ。
ドン・ジョンソンは公開当時26歳だったらしいから、“少年”とも言えないと思うのだが…原作ではいくつという設定だったのかな。
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