「ひたすら若きイ・ビョンホンを愛でる映画」甘い人生 TSアラヨットさんの映画レビュー(感想・評価)
ひたすら若きイ・ビョンホンを愛でる映画
ストーリー自体は、雑というか深みが感じられない。ヒロインの女性がさほど魅力的でないし、主人公キムがどこまで惹かれているのかも、明確には描かれていない。社長がキムの裏切りにあんなに恨みを抱くなんて、キムのセリフ通り理由がよくわからない。キムを殺そうとするのに愛人の女性には何もしないのは矛盾してるし。
きっかけは小さな事なのに、ひとりで全員相手に派手に殺しまくるなんてウソくさいし、つっこみどころはいっぱいある。・・・と普通ならダメ映画扱いだが、面白くないかというと、そんなことはなくて、イ・ビョンホンを目で追っているだけで全く飽きることなく、どっぷり浸ってガン見した。若きイ・ビョンホンが主役の映画は初めて観たが、とにかくカッコいい、美しい、絵になる。超人的な強さを持つわけではないけど、やられたらやり返す執念深さがハンパなく、韓国映画特有の、観てるだけで痛みを感じるようなバイオレンスシーンに目が離せない。話のチープさなど、気にならなくなっていた。また、ファン・ジョンミンが相変わらず強烈な印象を残している。この人はビョンホンみたいに二枚目ではないが、どんな役にもなりきる上手さがあり、この映画でも助演男優賞を受賞しているとのこと。
ちなみに、この24日で閉館となるシネマート心斎橋で鑑賞しました。韓国映画中心という個性ある映画館で、好みだったので閉館は惜しい限りです。何度も利用しましたが、最後にこの映画を鑑賞できて良い思い出になります。
コメントする