「【”悪の世界で生きて来た男が抱いた初めての恋心が招いた事。”今作は、若きイ・ビョンホンの切なく憂いを帯びた端正な表情が印象的な、サスペンス&アクション&ラブストーリーである。】」甘い人生 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”悪の世界で生きて来た男が抱いた初めての恋心が招いた事。”今作は、若きイ・ビョンホンの切なく憂いを帯びた端正な表情が印象的な、サスペンス&アクション&ラブストーリーである。】
■表の顔は、ホテルの総マネージャーだが、実は裏社会で生きる男、キム(イ・ビョンホン)は、裏社会を牛耳るボス、カン社長(キム・ヨンチョル)に命じられ、彼の愛人ヒス(シン・ミナ)の監視を開始する。
もし別の男がいれば殺すか、連絡するよう言われていたが、いつしかヒスに心惹かれていたキムは、彼女に男が居る現場を押さえるが、”一度だけ”と言って二人を見逃す。
それがカン社長に洩れ、キムは生き埋めにされかけたり、身の危険を招いていく。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・脚本は、可なり粗い。
そもそも年老いたカン社長が、”若き愛人に男がいるのではないか。”と勘繰り、”お前は恋をしたことがないから信頼出来る。”と言ってキムに愛人ヒスの監視を任せる序盤で、その後の展開が予測出来てしまう。
・が、そのキムを若きイ・ビョンホンが演じているので、今作は見応えがあるのである。正に今作は、俳優イ・ビョンホンの演技を愉しむ作品なのである。
・キムは、ヒスの買い物に付き合う。
センスのないカン社長からのランプのプレゼントの代わりに、別のランプを買いに行ったり、ヒスのヴァイオリンコンサートを聴きに行ったり・・。
ー キムが今までに経験した事のない”甘い世界”である。そして、いつの間にかキムはヒスに恋心を抱くが、それは”夢の又夢”である。-
■だが、キムはカン社長が居るホテル内のバーに向かう前に、彼女が欲しがっていた赤い洒落たランプを彼女の家の前にプレゼントとして置いて行くのである。
<そして、キムがカン社長の指示に従わなかった事から繰り広げられる、凄惨なヴァイオレンス&ガンアクションシーンは見応えがある。
ラスト、キムがカン社長が居るホテル内のバーに向かい、銃でカン社長の手下を撃ち殺し、最後は・・。
だが、満身創痍の彼も又・・。
今作は、初めての恋をした悪の世界で生きる男の哀しきラブストーリーであり、その男の切なく憂いを帯びた表情を、イ・ビョンホンが絶妙に演じている作品なのである。>