「この映画のどこが好きなのか、20年越しで分かった気がしました」コーヒー&シガレッツ ほりもぐさんの映画レビュー(感想・評価)
この映画のどこが好きなのか、20年越しで分かった気がしました
どのエピソードも後に残る人物が、ふと素の表情を見せるところがオチとして効いています。
そして、教訓めいたものは全くないのですが、一様に感じることがありました。
それは「人と気まずくても、噛み合わなくても、別にいいじゃん」ということ。
誰かのご機嫌をとったり、なんだかんだ気を遣わなくても…いや、気を遣ってトンチンカンなことになっても、べつにそれでいいじゃないか…そんな気持ちになるのです。
ジム・ジャームッシュ作品には、いつもそのような世界が繰り広げられていて、どことなくピントのズレた会話に安心感がもらえます。
そこが好きなところなのかな、と今回気づきました。
映画の中ではコーヒーがどうもまずそうに見えて仕方ないのですが、泥水みたいなコーヒーでも飲みたくなるので、鑑賞前にご用意を忘れずに…。
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