ヴァンダの部屋のレビュー・感想・評価

「こんな映画、他にないから観たほうがいいよ」と薦められて、鑑賞。 固定カメラか切り替わる度に、「あぁスゴイ」とうっとりする映像の連続。 極上の写真集か、バロック期の画集をめくるような喜びがあった。 セリフ(言葉)に頼るな。 想像ばかりする暇があるなら、今ちょっとだけ考えられることだけを考えとけ。 …と、頭でっかちになりがちな自分の思考に喝を入れられる。 カメラに一度も視線を合わせくれないヴァンダ。 家屋を壊す重機の音。 やけに可愛い子どもたち。 それらに慣れた頃、映画は唐突に終わった。 確かにこんな映画は観たことない。