わが故郷の歌のレビュー・感想・評価
全2件を表示
大きなスクリーンで大自然も鑑賞したい。
クルド民族というと、教養があり、教育が高いと感じる。それは私の知り合いがそうだったので、こんなステレオタイプが私の中ででき上がったのである。実際、イランやイラクなどの主に北方に住んでいるクルド人には知り合いがいない。私の知り合いはシャーからホメイニに政権が変わった1980年以降に難民になった。しかし、この映画の試写から察すると、もっと後の1990年前後、サダン・フセインのアラブ人には属さないグルド人虐殺の時代のようだ。 感想: 最初に、フセインがイラクのクルド人地域、カーディスタンを爆撃していると。 イランイラク戦争の時、イランのクルド人の音楽家(Mirza)の妻,Hanareh,女性歌手は彼を置いてさる。彼女は歌が歌いたくて彼の友である男性,Seued と駆け落ちしてイラクに行った。Mirzaは息子二人(Barat-バイクを持っている独身男性、Audeh -妻が七人と娘が11人、息子が必要らしい)とRamanまで彼の妻(23年前に離婚をしたと言ったが、家族の名誉のためそう言ったが離婚していない)を探しに行く。やっと見つけ出した,Hanareh,はフセインの落とした化学兵器で顔や体をやられてしまって、Mirzaに逢おうとしないが、Seyedとの間にできた女児をMirzaにたくす。、雪の中、女児を背負いながら、ワイーヤーを踏み越えて一歩ずつ進みなが行くところで映画は終わる。ワイヤーを踏み越えるところで、Mirzaが先を進んでいくという意味を表している。感慨深い映画だった。 ここで、いくつか好きなシーンをあげておく。 1)学校の先生は30十人ぐらいの生徒と野外授業をしているシーン: 実際、飛行機を見ながら爆撃機について学んでいく。この先生は自分たちが被害に遭っているのに、飛行機について冷静に教えているのがいい。例えば、『飛行機は飛ぶ物体で、鳥のようで、人間が発明した。Pros /Cons についても、町に荷物を運ぶもので、爆弾を落とすものでもある』と。生徒の一人は爆弾は何ですかと。先生は『あの音(音が.....する)が、爆弾だ。この瞬間に家が破壊される。我々の家や学校は破壊された」と。これは一例だが、この教師の冷静さ、いかに、爆撃が日常茶飯事だということがわかる。........その後、紙飛行機を皆で飛ばすが、皮肉にも村が破壊されるような音響効果を加えている。先生の教えは深いね。それに、鉱物がここにあるから、足元を気をつけるようにとMirzaたちに指示を出す。ここでも明らかなのはフセインが鉱物も狙っているという意味だ。 戦争でも、先生が現れ、孤児になった生徒を教えたり、 面倒を見ることができるところがいい。先生はフセインを褒めていた医者にまで優しく『一緒においで』と声をかけてあげる。そして、山から降りたところで見える孤児の群衆。全部が孤児だって。カーディスタンから、イランのクルド人もと。この孤児のキャンプは4つあって、この先生はイラン人を教えていると。イラクのクルド人を教えている先生は二人いるって。Audehは子供達を集めて、音楽を。Mirzaは先生のアドバイスによって、一人で、(若い男はイラク軍に取られ、戦争に行かされるから)RamanにHanarehを探しにいく。 2)Audehは自分の子供を歌手にしたから、息子が生まれるまで女性を探している。娘に歌を教えたら、Hanarehのようになってしまうと思っている。Hanarehのことを家族を暴毒したと。話を聞いている他の女性の先生は息子を産ませるためにまた、女性を不幸にするのかと。そして、息子が欲しかったら、書類に書き込めば、1−2人息子をあげるよと。その時のAudehの言葉には参った。 Audeh「子供がもらえるの?冗談じゃないの?」 女の先生「結婚して、七人の妻を持つ方が冗談じゃないか」 Audeh「本当に冗談じゃないんだね」と念を押す。この会話はまるで冗談でしょと私は思うが...... 滑稽なシーンは旅の途中で、ある女性と結婚させて欲しいと願う男がMirzaたちに歌を歌わせたり演奏させる。Baratが演奏中、尿意を模様して排尿するが、そこに男児がが三人来て『美しい声になるにはどうしたらいい』と。Baratは気まずくなり、子供達に適当な言葉を『虫を飲み込むと声にいいよ』と。その時聞こえる美しい声に、Baratは惹かれて、結婚を申し込む。この女性は『結婚するといい声になるの?』と。声楽の稽古をしてくれたら結婚するよと女性が、でも、Baratは「女は歌うことを禁じられているよと。結婚して自分のために歌ってくれれば、教えるよ」と。女は去っていく。 4)エイズに対しても無知で、エイズはロバがかかる病気だと。全く! 民族殺し、フセインの罪は大きいね。 baghlameh バグラメというギターのような楽器
自身のルーツを見つめる深淵な眼差し
グルト人を描く監督バフマン・ゴバディの長編二作目は前作と違いしっかりとドラマタッチで描き映画であるということを意識させてくれる。 だが、自身のアイデンティティーであるグルディスタンを描く視線は変わらない。また、グルト人同士の不寛容というテーマもみてとれる。
全2件を表示