「ギリギリの選択肢」非情の標的 万年 東一さんの映画レビュー(感想・評価)
ギリギリの選択肢
話が飲み込み辛くて回りクドく感じてしまう展開に衝撃的な方向性がありながらも釈然としない全体像、奇妙な関係性からのバディ物として薄情にも当然ながらの選択、物語の伏線回収が成されながらも頭が混乱してしまう序盤、中盤、終盤と徐々に理解は出来ながらもやはり全体的な物語構成がクドい、飽きる訳ではないけれど観ていながらダルく感じてしまう。
ラストは救いようがなくてバッドエンドながらの潔さ、正義を捨ててまで取った全ての行動に奥さんの驚愕的な表情から何かが崩壊してしまう予感、抗えない巨大な組織と暴けない社会の闇、マカロニ・ウェスタンの監督が70年代特有のアメリカン・ニューシネマや日本のATGみたいにイタリア映画としてシビアでサスペンスな物語を重厚に仕上げたような。
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