ガンクレイジー(1966)

解説

マービン・H・アルバートの同名小説を原作にホセ・G・マエッソとユージェニオ・マルティンが共同で脚本を書き、ユージェニオ・マルティンが監督したイタリア製西部劇。撮影はエンツォ・バルボーニ、音楽はステルヴィオ・チプリアーニが担当。出演はリチャード・ワイラー、「国境は燃えている」のトマス・ミリアン、新星エラ・カリンほか。

1966年製作/イタリア
原題:The Bounty Killer

ストーリー

連邦警察に捕えられた兇悪犯ゴメス(T・ミリアン)は、ユマ刑務所へ運ばれる途中、宿場にいあわせた幼ななじみの女イーデン(E・カリン)と彼女にひきいられた部下によって脱走に成功した。その時護衛にあたった保安官たちは全員射殺された。ゴメスが安堵の息をつく間もなく、彼の行く手にはすでに七千ドルの銀行預金があるという名うての賞金稼ぎの殺し屋ルーク(R・ワイラー)が待ち構えていた。ゴメスの懸賞金は三千ドルにはねあがっていた。ルークはまず手がかりにイーデンが住むゴメスの穏れ家を探しあてたが、食料品店や鍛冶屋のほか、数軒しかない町里離れたこのニュー・チャルコスの土地の人々はむしろゴメスに同情的で、冷酷なルークを何ごとにつけて犬野郎呼ばわりするのだった。ゴメスは地主の息子として生れ、十五歳の時群盗の襲撃にあって文なしの一匹狼となり、以後次第に気性も荒れ、たび重なる殺人も正当防衛なのに不利な証言から追われる身となっていた。彼はいったんそこでルークに捕えられるが、イーデンの助けで逆にルークを監禁してしまった。天下を得たりとゴメス一味は土地の人々に残虐のかぎりをつくし始めた。最早、ゴメスは昔の彼ではなかった。見るに見かねたイーデンは馬小屋に閉じ込められているルークに助けを求め、土地を平静にしてくれと頼んだ。ルークの絶え間なく発する拳銃は最後にゴメスの息の根をとめた。ゴメスの死体を馬上にのせたルークはまた別の賞金稼ぎに旅立った。

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