過酷な陰湿な修道院というものを感じ取れなかった。ドキュメンタリータッチに徹するのか、ストーリーを大事にするのか、ちょっと中途半端な内容にしか思えない。厳しい寮生活という雰囲気もあり、60年代、70年代のイギリス映画にありがちな寄宿舎ものの様子も醸し出している。彼女たちの行動にも不可思議な点があったことも感情移入しにくかった。
それでも重苦しい修道院も理解でき、イジメの実態や腐敗した教会の描写も鋭かった。デカパイ賞やペチャパイ賞のシーンでの女優たちの演技は鬼気迫るものがあり、ぞっとしましたですよ。