「途中までは見るに堪えない」クジラの島の少女 川柳児さんの映画レビュー(感想・評価)
途中までは見るに堪えない
前半から、もうエンディングギリギリまで、「これ20年前の映画やけど、今やったら製作も上映もできんのちゃうかぁ~?」と思うくらい女性蔑視、女性差別、そしてモラルハラスメントのシーンが多く、男性である自分でさえも気分が悪くなるほどだった。
しかし最後の最後のシーンで、それが杞憂である事が分かる。
そして現代でも、いや、現代だからこそ理解できる「女性の強さ、リーダーシップ」と言うものが上手く表現されているように思う。
かつて、男性より下に見られ虐げられていた時代を耐え抜き、対等、時にはポジション的に上に立つ時もある女性の姿。
その成長過程を、この映画の幼いヒロインを通して観る事が出来た。
(まるで人間の歴史みたく)
ただ、こんな風に古い風習を維持し続ける事こそが、自分の使命、と思い込んでる頑固オヤジは、地球上の未開の地域にはまだいるんやろうなぁ~、という思いも一方である。
この映画の舞台も、そんな未開の地域の割に、登場人物たちは聞きやすい英語を話していた。
あれは、ニュージーランドのなのね。
前述の通り、もう20年も前の映画だが、今でも十分鑑賞に堪えうる内容。
テレビで放送があったら、再度観てみたい。
(多分機会は少ないだろう。その頃には女性差別よりも、LGBTの問題の方が大きくなっていることだろう)
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