11'09''01 セプテンバー11のレビュー・感想・評価
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傷痍軍人が蛇の如くいた時代があった。親父曰く『彼奴等嘘だぞ』
日本のアルコール中毒のク◯ジジイ(我が亡父)は『新しい世紀の始まりかね』と曰わっていた。一機目が突っ込んだ時、我が亡父は『もう一機、突っ込むんじゃない』と予言して、ずっとテレビを見ていた。その後本当にそうなったので、一緒に見ていた僕は、こんな奴(エキセントリック親父)にでも分かる事件は『予定調和的な陰謀じゃないか』と感じた。
加えて、自分の予言があたって『ほら、ほら、なぁー』って奇声をあげて鼻高にしている我が親父を見て、実父ながら、嫌気が差した。
しかし、僕はそのDNAを継いでいる。
さて、911をテーマにした各国の反応なのだろうが、最後の日本は日本人の考え方ではないと記しておく。
自分の父親を狂人の如く前述したが、だいたいの日本人がせいぜいそんな風(我が亡父と同じ)に見ていたと思う。『日米戦争に於けるお国の為』と『イスラムに於けるジハード』を見比べる奴は日本人の極一部だ。
ある日本の巨匠と言われる監督のご子息の脚本、つまり、親父の名前でこの映画に参加したんだろうな。と感じた。親父は大事にしないとね。
追記
昔、上野の山にも、傷痍軍人が蛇の如くいた時代があった。親父曰く『彼奴等嘘だぞ』って行っていた。続けて、親父曰く『本当は歩けるけど、働きたくないから演技している』のだそうだ。僕はその言葉を信じて育った。
冥福を祈ります。
我が親父にではなく焼夷軍人に。
追追記
2024年6月6日 オマハ・ビーチの式典が『記憶を絶やすな』と言って本日、厳かに行われているようだ。
余り、語られないが、上陸作戦にイギリス軍は殆ど参加していない。ロンゲストディやプライベート・ライアンの様にアメリカ軍が主体で、ド・ゴールがフランス軍としてイニシアチブをとっている。しかも、連合軍の総司令官は後にアメリカ大統領になるドイツ系のアイゼンハワーだと言う事も摩訶不思議。そして、あのヤルタ会談もなぜかド・ゴールが参加していない。
陰謀論をほのめかしたが、世界史って摩訶不思議な事ばかり。
ロシアが悪者って考えも考え直した方が無難か?
ブルキナファソ編が1番好き。2番目はイスラエル編
2024年5月1日(水)初鑑賞
U-NEXTで鑑賞
2001年9月11日アメリカ同時多発テロ事件をテーマに11ヶ国11人の監督が参加
それぞれ11分9秒1フレームの短編
1本目イラン編
監督と脚本は『ブラックボード 背負う人』と『午後の五時』でカンヌ国際映画祭の審査員賞を受賞したサミラ・マフマルバフ
老人は背中越しに何を引っ張っているのかと思ったら井戸水だった
井戸水でモルタルを作りレンガで核シェルターを作るらしい
アフガニスタンが攻撃を受けるのでイランのアフガン難民も警戒を深めたのだ
さりとてそんな代物では核ミサイルどころか焼夷弾でも防衛できまい
アフガン難民の子供たちのための仮設の小学校
黙祷を呼びかける女教師
黙祷せずお喋りを続ける無邪気な子供たち
話す内容はともかくニコニコしてる
2本目フランス編
監督と脚本は『男と女』でカンヌ国際映画祭のパルム・ドールを受賞したクロード・ルルーシュ
脚本は他に『男と女』のピエール・ユイッテルヘーベン
舞台はフランスではなくニューヨーク
しばらくほぼ無音というか風のような音
手話でやり取りをする男女
電話をする男
男は健常者で女は聾唖者
女はフランスからやってきた
テレビでは世界貿易センターに二機目三機目と直撃にする旅客機
崩壊する世界貿易センター
沈黙の中に言葉があったのに沈黙の中に言葉がなかった
外出から帰ってきた男は灰を被りテレビを観ていない女を見るなり笑顔になった
3本目エジプト編
監督と脚本は『アレキサンドリアWHY?』でベルリン国際映画祭銀熊賞を受賞し『炎のアンダルシア』でカンヌ国際映画祭50回記念特別グランプリを受賞したユーセフ・シャヒーン
昨日のテロにショックを受け予定されていた記者会見を拒否する映画監督
海辺では監督しか見えない迷彩色の若い男の幽霊が登場する
姿は見えないがビーチバレーに参加することはできスパイクを決める幽霊
イスラエルでパレスチナ人にインタビューする監督
アメリカは他文化を破壊していると幽霊に怒りをぶつける監督
ラストはアーリントン国立墓地
4本目ボスニア・ヘルツェゴビナ編
監督と脚本は『ノー・マンズ・ランド』でカンヌ国際映画賞脚本賞とアカデミー賞外国作品映画賞を受賞し『サラエヴォの銃声』でベルリン国際映画祭銀熊賞を受賞したダニス・タノヴィッチ
キツツキ?の目覚まし時計が時を刻む音が響く寝室で横になっている若い女
滝の音
外に出る若い女にその女の名前を叫ぶ若い男
若い女の家を訪ねる若い男
届け物を受け取る若い女と同居する母親
「マメができた 新しい靴を新調しないと」
若い男には両足の膝から下がなく車椅子生活を余儀なくされていた
ユーゴ内戦による難民なのかそれでも故郷に帰りたい若い女
デモのため広場に向かう若い女と車椅子の男
広場の集会場から流れるラジオでアメリカ同時多発テロを知る女たち
5本目ブルキナファソ編
監督と脚本は『掟』でカンヌ国際映画祭審査員特別グランプリを受賞したイドリッサ・ウエドラオゴ
母が病気で寝込み薬代を稼ぐため学校を休み働く少年
先週の新聞を200円で売る少年は街でオサマ・ビン・ラディンらしき人物を見かけた
学校に行っている友達4名に声をかけ賞金目当てにビデオカメラで証拠動画を撮影する少年その仲間たち
伝統的な武器でオサマ・ビン・ラディンを捕獲する5人組
結局計画は失敗するがその後のやりとりがユーモアがあって面白い
6本目イギリス編
監督と脚本は『麦の穂をゆらす風』と『わたしは、ダニエル・ブレイク』でカンヌ国際映画祭パルム・ドールを2度受賞したケン・ローチ
脚本は他にケンの相棒のポール・ラバーティとこの作品にも出演しているミュージシャンのウラジミール・ベガ
1973年9月11日はもう一つの9.11
世界で初めて国民の自由選挙で選ばれた左翼指導者サルバドール・アジェンデ大統領
アメリカのニクソン政権と多国籍大企業と知識人たちがチリ軍部を唆しクーデターを起こさせチリの大統領を殺害した事件のドキュメンタリー
7本目メキシコ編
監督と脚本は『バベル』でカンヌ国際映画祭の監督賞とエキュメニカル審査員賞を受賞したアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ
ドキュメンタリー
全編殆どが暗闇に音声のみ
ニュース報道や被害者の電話メッセージ
やっと映像が出たと思ったら世界貿易センタービルから飛び降りる人々
最後は白くなりメッセージ
英語よりもはるかに難読なイスラム系の文章にしばらくして英文そして日本語翻訳文
「神の光は我々に道を示すのか それとも目をくらませるのか」
8本目イスラエル編
監督と脚本は『キプールの記憶』でカンヌ国際映画祭フランソワ・シャレ賞を受賞したアモス・ギタイ
脚本は他にマリー=ジョゼ・サンセルム
テレアミブのエルサレム通りで自動車爆弾テロ
軍人や警察とマスコミなどによる喧騒
サングラスの女性レポーターにテレビ局編成から電話がありこのテロ事件はオンエアなし
ニューヨークで起きた同時多発テロを放送するからだという
くだらない情報番組なんて放送してる場合かだってさ
警察とのやりとりをしている女性レポーターを見てたらB'zの『DEEP KISS』のプロモーションビデオを思い出した
9本目インド編
監督と脚本は『サラーム・ボンベイ!』でカンヌ国際映画祭カメラ・ドールを受賞したミーラー・ナーイル
パキスタン出身でアメリカ人になった息子が同時多発テロの日に行方不明になった
テロリストの汚名を着せられたがじつは彼はボランティア救命士として現場で活動していた
崩壊した世界貿易センターに巻き込まれ亡くなった
きっとまた会えると信じた母の願いは叶わなかった
10本目アメリカ編
監督と脚本は俳優のショーン・ペン
妻に先立たれた都会で一人暮らしの老人の話
光が差して枯れていた花が蘇りみるみる咲き誇る姿に感動する老人だがそれを妻に見せてやりたかったと泣き出す
アーネスト・ボーグナインの名演が光る
11本目日本編
監督は『復讐するは我にあり』『ええじゃないか』『楢山節考』『女衒』『黒い雨』『うなぎ』『カンゾー先生』の今村昌平
脚本は『うなぎ』『カンゾー先生』『我が人生最悪の時』『暗いところで待ち合わせ』『十三人の刺客(2010年)』の天願大介
終戦間近の北関東の片田舎
出演者があまりにも超豪華贅沢な顔ぶれ
11分ほどのショートムービーを思えばある意味『待ち伏せ』よりすごい
田口トオロヲのナレーターがあれば完璧だった
配役
二度と戦争に行きたくないので「蛇」になった勇吉に田口トモロヲ
勇吉の妻に麻生久美子
勇吉の父親に柄本明
勇吉の母親に倍賞美津子
村人に市原悦子
村人に役所広司
村人に緒形拳
寺の住職に丹波哲郎
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