「病院船の呪い?」ビロウ odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
病院船の呪い?
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潜水艦映画には外れが少ないと言われているので鑑賞、ところが潜水艦が海底に閉ざされた密室であることや、女が船に乗ると海の神様が嫉妬して災いが起きるぞと言う船乗りの迷信を巧みに使ったホラー映画でした。
次々起こる不慮の事故は最初は殺された捕虜の祟りのようでしたが、途中から非業の死を遂げたという艦長の亡霊のようにも思えてきました、かと思えば建造時に事故死した工員の死体らしき話も出てきたり、この船はどれだけ祟られているのかぞっとします。
結局は病院船の沈んだところにおびき寄せられるところから、最大の祟りは味方の誤射により沈んだ病院船の呪いの方だったのでしょうかね。
単に祟られた潜水艦の悲劇では馬鹿バカしすぎると思ったのでしょう、船員がたびたび錯乱するのですが、それらはバッテリーから漏れた水素やCO2による幻覚と劇中で説明してシリアスさを保とうとしていますが亡霊映像はばっちりですのでマッチポンプ。
サスペンス風にも見せたかったのでしょうが無音潜航中にいきなりベニーグッドマンが響き渡るなんて妨害工作としても突飛過ぎ、あれこれ盛るのは良いですが不可解な出来事の説明がつきませんからやっぱり怨霊ものに帰着してしまいます。
少ない戦闘シーン、結局やられるばかりで魚雷は一発も撃たない戦争映画、それでもお決まりの爆雷攻撃の他に巨大なイカ釣り針のようなフックで潜水艦を切り裂くという技は初めて知りました。誤認としても側壁に大きな赤十字の描かれた病院船を敵艦と見間違うのはお粗末すぎませんかね、後味の悪い幕引きでした。
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