「光 と 影」恋のページェント jarinkochieさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5光 と 影

2024年12月13日
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プロイセンのゾフィー(ディートリッヒ)が16歳で
ピョートル大公(後のピョートル3世)と政略結婚させられ
エカチェリーナ2世になるまでが描かれる

異国ロシアでは驚くことばかりで
ディートリッヒが大きく目を見開いてばかりいるのが おかしいが
やがて妖艶な皇后へと変身してゆく

歴史的な細かい考証などは
あんまり気にしてないみたいな映画で
宮殿のグロテスクな装飾などにみられる
監督の表現したロシアのイメージが面白かった
(迫力あり)

夜の皇帝ことアレクセイ・ラズモフスキーを演じる
ロッジは偉丈夫でアレクセイのコサック出身の出自も感じさせた

ダイヤモンドをちらつかせているのは
寵臣(愛人)のひとり、グリゴリー・オルロフで
〈オルロフ〉と呼ばれている大きなダイヤモンドを
エカチェリーナに献上したことでも有名なのを知った

アレクセイ役だけでなく、オルロフ役(ギャビン・ゴードン)
ドミトリ役(ジェラルド・フィールディング)なども
端正な俳優が選ばれているが
それと対照的な大公役のサム・ジャッフェの怪演にびっくり

スタンバーグ監督の構築した世界は面白かったが
亡くなったピョートル3世が ちょっと浮かばれないかも……

jarinkochie