「アイエロ氏の魅力炸裂」ディナーラッシュ とみいじょんさんの映画レビュー(感想・評価)
アイエロ氏の魅力炸裂
主人公のルイスって、あの『レオン』の…。
いきなり人が殺される…。
よくあるマフィアの抗争劇?
と思っていたら…。
え?レストランに来る客と、厨房・フロアーで働く人、オーナーの群像劇?
と思っていたら、
そうくるか。
マフィアとの攻防、店の主権、従業員の生き様、客あしらい、恋のさや当て…
とっ散らかりそうな話題を幾重にも振りまきながらも、
この先何が起こるのだろうと緊張感を持続させる手腕が見事。
基本、映像は店から出ない。
厨房・スタッフの部屋・テーブル・入口・バー、トイレ…。出たとしても、店からちょっと抜け出し、外の空気を吸って、内緒の…。
だのに、映像の角度・人々の表情、光、色…で飽きさせない。
一触即発。ウードの甘いマスク、バーテンダーの洒脱な会話と気配り…。
あっちで、こっちで、あっちも、こっちも…。
リズムがいい。
そしてこれらのエピソードの軸になるルイスの存在が要。
アイエロ氏ならではの、あったかさと危なさ、安定感、洒脱が絶妙。
そして音楽が、臨場感あふれてて、スタイリッシュで、一夜の贅沢なディナーを満喫させていただいた。
それにしても、あんなバーテンダーがいるバーなら通ってみたくなる。
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