サウンド・オブ・サイレンス(2001)のレビュー・感想・評価
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「足を骨折している奥さん」にやられる悪党たち(笑)
サスペンス映画として何もかもが中途半端な駄作。ドンデン返しや凝ったトリックがあれば良いと言う訳ではないが、この手のジャンルは今や見る側にもかなり耐性がついているので、やはりここまで工夫や意外性が無い作品は、どうしても評価が下がらざるを得ない。
少女の封印された記憶という謎にも何の意外性も無いし、「家族愛」を強調したがるお涙テーマも陳腐すぎる。もっと精神科医にしか出来ない心理的な駆け引きでもあれば面白かったかもしれないが、あまりにも展開や謎解きに工夫が無い。
おまけにとても肉体派とは言えない精神科医や「足を骨折している奥さん」にまでやられる悪党たちの体たらくぶりには笑うしかない。
少女の相手をしていた悪人も、後々改心しそうな伏線を張っておきながら、結局、悪人のまま。どうせ予定調和のハッピーエンド話なんだから、死ぬにしても最後くらい主人公を助けて死ぬくらいの使い方をしてやれって。
ショーン・ビーンは…
やはり悪役が似合う。精神病患者である少女からある数字を聞き出すために精神科医一家から娘を誘拐し、精神科医に聞き出させるという結構手間が掛かかることをやる犯人たち。中々緊迫感もあり、子役の演技が良かった。
サイコパス vs 精神科医
あの名曲を連想してしまうし陳腐な邦題だ、名作「羊たちの沈黙」にあやかりたかったのだろうか。
ミステリーなので内容は控えるが主人公が精神科医なのでへたな交渉人より弁が立つし家族を愛する父として奮闘する姿に共感、アクションシーンはそこそこだがそれがいい、これがよくある元海兵隊あがりのタフなおじさんで敵を倒しまくっていたら白けるし謎解きは無理だったろう。いつも見張られている恐怖は単に凶悪な悪党より怖い、女性陣もそれなりに活躍してくれるしそつがない。さして驚くほどのプロットではないがキャラクター設定が面白くテンションの張り方が絶妙で惹きこまれる力作でした。
被害家族が頑張っていた
総合65点 ( ストーリー:60点|キャスト:70点|演出:70点|ビジュアル:70点|音楽:70点 )
犯人たちはどうやって精神病棟に10年もいる娘のことを知り、精神科医の恋人や娘を誘拐をしたのか。犯罪者たちは実に緻密な調査・計画・実行能力を持っているはずだが、そのような場面は描写されないから彼らの能力が伝わらない。そもそも主犯は激情的でそこまで有能にも思えない。
子供の頃から精神病棟に隔離されている娘は、家族もなく学校にも行っていない。決して恵まれているとはいえない環境で育っているのに、実にしっかりとしていて精神科医を何人も手玉にとるなんて有能すぎる。
このような設定に強引さを感じた。娘を誘拐された父親のことを描きがたいために、とりあえず都合の良い状況を予め準備しましたよといったところ。でも被害者の父親をはじめとして家族が頑張っていたのでそこそこ面白く観られた。
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