「二人のガン捌きが格好良すぎます!」誘拐犯 よしさんの映画レビュー(感想・評価)
二人のガン捌きが格好良すぎます!
大金持ちの代理母を誘拐した二人組が、マフィアと攻防を繰り広げる物語。
冒頭シーンで、「無軌道な二人組の犯罪を軽妙なタッチで描く作品」と想像しましたが、思いのほかシリアスで重たい映画でした。
「マフィアとの攻防」、「代理母の苦悩」、「代理母と医者」、「医者と父親」、「マフィアの世代間の軋轢」等々。
特に、妊娠した女性を巡る攻防の描き方は秀逸でした。当初は、女性を軽んじているように見えましたが、ラストシーン迄鑑賞すると「母性の強さや偉大さ」を見せつけられた思いを感じます。
クライマックスは「迫力」、「緊迫感」、「痛み」の伝わるシーンの連続で、画面に吸い込まれます。絶体絶命の中、悲壮感を漂わせず、必死に脱出を試みる二人の姿は「明日に向かって撃て」を思い出す名シーンです。
気になったところは、二人組が有能過ぎること。どう考えてもプロの殺し屋レベル。少しバックボーンを描いた方が、説得力が出たかもしれません。
逆に、色々なものを詰め込み過ぎて分かり難くなったようにも思います。一つ二つ、設定を省いた方が映画自体は面白くなったのではないでしょうか?
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